”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

名作か、迷作か或いは駄作か??

名作になれるか迷作になるか、、或いは駄作なのか??もう大分昔の話だがこのYahooさんの”知恵袋、洋画のカテ”で”貴方にとって名作とは?”と言うトビが立った。誰が見てもこりゃ平均点以上の秀作だ、、と言うものから本人しかその映画の良さが判らないマニアックな映画までかなり多くの映画ファンが書き込みをしていた。

これは個人的な見解だがその人が最初に映画館で接した作品の印象ってのはかなり年代を経てもついてまわるような気がする。始めて70mmの大画面で”ベン・ハー”に接した時は小学校の高学年だったが余りにも大掛かりな規模に肝を潰し圧倒された。”アラビアのロレンス”になるともうちょっと年齢が行っていたがそれでも”This Is Movie!”と唸ったものだ。それに”ウェストサイド物語”や”地上より永遠に”、等など、それらは始めて拝見した時からずっと長い年月、”ボクの選んだベストムービー”だとか記録していた覚えがある。そして現在に至るまでも(もう既に何回も何回も見ているが)当時の印象はちっとも薄れてない、それ程にやはり素晴らしいクラシック・ムービーなんだろうと自分じゃ勝手に思い込んでいる。

それと同じ論法で小学校高学年か中学生の頃に”ターミネーター”とか”マッドマックス”を見るとその印象は終生ついてまわる。そしてこれ程に素晴らしい映画はないぞ、、となるのである。邦画について言えば一連の宮崎駿作品はかなり年齢層の幅が広いと思うがあの繊細な画面、音楽、構図、何を取ってもこれぞ名画だ、と胸のうちに秘めておられるファンの数は半端じゃなかろう。

ナンでこんな話になったのかと言うと先日プロ友のベベさんが”ある愛の詩”をご覧になりその感想を書かれていた。70年に公開されているのでワタシは学生生活からはとっくにオサラバしていたがそれでもかなり深みにハマって泣かされた。ベベさんはそれが今になって再見すると目線がもう親の立場になっているので息子、オリバーが父親を毛嫌いする意味が理解出来ないし立場上感情移入出来なかったと結んでおられる。そしてそのコメがやはり同様でガッカリ度が高いのだ。

やはりアレはあの時代、あの背景、そして同世代の仲間意識を持ちつつ映画館で見てこそ始めて共鳴し人生の儚さに同情しオロオロとなるのではないだろうか?いや~、そう言うワタシももう長い間、見てないので今見たらシラケるかも知れない。確かにツッコミどころは多かったがそれらをフランシス・レイの音楽が上手く覆い隠してくれたのかも知れないなぁ~、。

ではその肝心のワタシが手本/師匠と仰ぐ映画は、いや、それはヘンな表現だな。心の拠り所としている映画は、、実生活に置いてこれ程に映画から影響を受けたケースはないかも知れない、、ホテルマンになる面接時にもこの映画の事がアタマをよぎったし、結婚を決心した時も同様、別に教科書にした訳じゃないのだがこの映画からは学んだし振り返ってみても妙に親近感を感じるのです。