”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

考察 ”地上より永遠に”(53年)

又、”地上より永遠に”ですかぁ~、、ネタ切れじゃないの?と家内の呟きも聞こえてくる。何せDVDは持っているし何時でもその気になれば見れるのだが先月からずっとFOXさんがアカデミー賞、作品賞を取った映画を自動的に配信していてタイトルを見ると何となく又、見てしまうのだ。

自身のブログでもかれこれ三回は記事にしているのだが、、今回はFOXさんが放映しているのでその中身を考察してみた。制作されたのは53年だがオスカーにノミネートされたのは翌年の54年、面白い事にこの年はこんなノミネートになっている、;

作品賞:

”聖衣”
”シェーン”

てっきり”ローマの休日”は作品賞を取ったのだと思ったら何と主演女優賞にオードリー・ヘップバーンが選ばれて他の主要分野は”地上より永遠に”が7部門を制覇していた。それも実に不思議な事に主演女優賞にデボラ・カー、そして助演女優賞ドナ・リードそして助演男優にフランク・シナトラの男女が受賞していた。

それに主演男優賞はバート・ランカスターモンゴメリー・クリフトが同時に主役としてノミネート、此方はウィリアム・ホールデンがさらってしまったが主要演技陣5人が全てノミネートされていたと言うこれはかなり珍しい出来事になる。

監督賞はフレッド・ジンネマンが受賞したがノミネートされたのは、;

ビリー・ワイルダー、”第17捕虜収容所”
チャース・ウォルタース、”リリー”
ジョージ・スティーブンス、”シェーン”

もうドレが取ってもおかしくない名作揃いだった事が判るのだ。”シェーン”だって主役のアラン・ラッドはノミネートされていなかったがジャック・パランスにブランドン・デ・ウィルデ少年、それに作品賞、監督賞と各部門で評価が高く見過ごされがちだがやはり秀作だったんだ。

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この映画の原作はジェームス・ジョーンズと言う人が書いたもので51年に刊行されている。実は原作は読んでいないのだが当時は即ベストセラーになり360万部を売り上げたとかウィキには書かれている。他には”走り来る人々””シン・レッド・ライン”の戦争ものもあるがやはりこの”地上より永遠に”は大ヒット、テレビでミニシリーズ化も複数回されているし太平洋戦争を背景にした人間ドラマとしてプロデューサーが放っておけない題材なんだろうか??

ボクシングにビリヤード、、それに銃の扱いまで何でもござれ、、しかも有数なトランペット奏者としても陸軍に仕える若い、プルーイット兵卒(モンゴメリー・クリフト)、駐屯地司令官の命令に楯突いてボクシングのチームに入る事を拒み続ける。それを見守る軍曹のバート・ランカスター、完全に冷めちゃっている司令官の奥さんがデボラ・カー、そして昔からの知り合い兵士がフランク・シナトラで唯一プルーイットが心を許す相手が酒場勤めのダナ・リード、、その5人が絡み合って織り成す人間模様と言えば良いのか?やっぱり何回見ても素晴らしい映画は素晴らしい、、。

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これが一昨年ハワイで撮ったロケ地、ハロナ・コーブ・ビーチ。バート・ランカスターとデボラ・カーが海辺で”カラマゾフ”になっていた場面です、、、。

映画じゃ数ステップ降りただけだったが冗談じゃねぇ~、海辺まで急激な岩場を50m以上行かないと辿りつけずジイさんは敢え無く諦めました、行きはよいよいでも帰りにヘリコプター輸送なんて事になったら大騒ぎだし、。