”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”華氏451”(66年)

66年に公開された”華氏451”、原題は”Fahrenheit 451”、あのフランソワ・トリュフォー監督のSF映画である。主演はオスカー・ウェルナージュリー・クリスティレイ・ブラッドベリが53年に書いた長編小説の映画化だ。タイトルの”華氏451”と言うのは=摂氏233度で紙が燃え始める温度だった。

活字の存在しない近未来の管理社会を描いたレイ・ブラッドベリの原作、主人公モンターグ(O・ウェルナー)は禁止されている書物の捜索と焼却にあたる有能な消防士だったが、クラリス(J・クリスティ)という女性と知り合った事から本について興味を持ち始める。やがて読書の虜となった彼の前には妻の裏切りと同僚の追跡が待っていた……。 by allcinema

と活字をコピペすると至極簡単だがこの映画は非常に奥が深いのだ。最初に見た時はキャッチが”書物を持つことを禁止”、すべて”焼き払われる”主題とあってかなり自身ではそんな馬鹿な話が、、っと抵抗した、、そしてジュリー・クリスティの”薄幸の女”振りをもう一度検証したくて映画館へ駆けつけたのだ。

イメージ 1”ドクトル・ジバコ”でラーラを演じたのが前年の65年だった。今の日本ならあの恵まれない環境に耐える女優さんは木村多江っきゃいないそうだが当時はラーラの大ヒットもありジュリー・クリスティがその前に見せた”ダーリング”(65年)での孤独感一杯で憂いある表情は天下一品だったのだ。

こりゃユーリ・ジバコじゃなくても放って置けない、そう言えばこっちはモーリス・パステルナークの原作だしプロデューサーはキャスティングする際には誰が適任かしっかり見ているんだ。




イメージ 2このちょっと手描きっぽいポスターが公開時に使われたものらしいが実は全く同じタイトルでアメリカのHBOが制作して今年リメイクされている。

主演に抜擢されたのは消防士の隊長にあのマイケル・シャノンだ。”シェイプ・オブ・ウォーター”で実に情け容赦ない残忍な警備責任者を演じたのがそのまま同じ雰囲気で今度は消防隊隊長に扮している。そしてモンターグをマイケル・ジョーダンが演じているのだ、、でもクラリスとリンダの二役をやったジュリー・クリスティ役が記載されていないのだ。

さては全然違うストーリーになっているのか?そんなハズはないとは思うが、、昨日FOXで配信されたのを録画はしてあるのだが今日は野球を見るのが忙しくじっくり見る機会がなかったのだ、。

イメージ 318年度版はこんな感じにポスターが出来ている。それにしてもマイケル・シャノンってのは顔からして”悪顔”なのか悪人役ばっかりじゃないか?この映画でも”燃やせ、燃やせ、、本は焼き尽くすのだぁ~、、”と予告編で叫んでいた。

これから見る予定なんだがどうも折角の名作のリメイクなのに評判が余りよろしくない、それも野球を押しのけて見るに至らなかった理由ではあるのだが、、。

オリジナルが作られたのが66年で”近未来のお話”だった、、それから既に半世紀以上が経過し現在は確かに印刷された書物の販売はガックーンと減っている。それに時代設定からいけば描かれていた時代はとっくに過ぎている気もするんだが、、でも”焼いてしまえ~、、”にはなってなくて良かったよ、思想的な背景なのでまさか現在のように印刷物がデジタル化されていたとは原作者のレイ・ブラッドレイも想像出来なかったんじゃなかろうか?