”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”刑事ジョン・ルーサー”(10年~)

10年にイギリスのBBCで制作、放送され始めた原題、”Luther"にこの4日間すっかりハマっている。これまでシーズン4(17年度分)まで制作されていてシーズン2は全部見ているのだが今回の再放送でやっとそのシーズン1の①から⑥まで見ることが出来た。アメリカや日本のシリーズと違ってシーズン1は6話で終わり、シーズン2と3は4話までっきゃない。

イメージ 1主演のルーサーを演じるのはイドリス・アルバ、ロンドン市警の凄腕主任警部だ。どうも設定はスコットランドヤードじゃなくて所轄の警察署らしい。その昔、ヘレン・ミレンが演じた女性刑事シリーズは女性であるがゆえ苦悩する場面が多かったが此方のルーサーは頭脳明晰でやる事は全部やっちまうのだが刑事仲間との共同作業が苦手なのか単独行動が多いのだ、。

シーズン1の①、のっけから殺人事件勃発、夫婦が殺されその重要参考人としてアリス(ルース・ウィルソン)と言う娘が事情を聞かれる。ルーサーの見立てではこのアリスが犯人だと確信に近いものがあるのだが、、。結局”半落ち”どころか”四分の一落ち”程度でお引き取り願う事になってしまう。


イメージ 2そんな展開でこのアリス役のルース・ウィルソンがその後シーズン1を通して重要な役どころになって来る。こちらも18歳で博士号を取得した設定で頭脳明晰、すっごく頭が良いのだ。

ひょっとした角度から見ると往年のローレン・バコールを思わせる目元、役柄もかなり衝撃的なもので何を考えているのか判らない、しかし見ている側にもこれは絶対に殺っているよな、、と思わせる雰囲気が満載だ。

アメリカの刑事さんと違いイギリスの刑事さんは通常の勤務時には拳銃は所持していない。何かが起きるとアメリカのスワットチームが如く武器の扱いに長けた狙撃班が呼び出される。犯人が所持していた拳銃を奪って、、と言う場面はあるがこの狙撃チームの派遣を要請して極悪人に対峙するのでいきなり刑事が悪人をズドーンとはならない。

さて⑤と⑥が最終章として繋がっていたのか、ルーサーが別居中の奥さん殺しの容疑で部下に追われる展開に、この二作はかなり出来の良い逸話に仕上がっている。逃げるルーサーに追いかける同僚刑事、、新たに元妻の彼氏だったマークが登場してくるしそのルーサーを助けるアリス、とこりゃもう”手に汗”もんだった。そして最後は衝撃のエンディング、、そこでこのアリスの知られざる一面を見ることになるのだ、。

派手なアクションで見せるアメリカンとは違いルーサーの内面的な苦悩、そして総体的には”愛”とは何ぞや、、と問い詰めてくる作風に対してアリスが答えていく、、そんなちょっと変わったサイコ・サスペンス、、と言えば良いのか?シーズン1を見終わってこれでやっとその後の展開が理解出来た、、ウン、でももう忘れているかな?