”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

見逃していた秀作

昔は映画館で見損なうとそれこそリバイバル上映でもしてくれないと見る事は出来なかった。それが何時の間にかビデオが普及しレンタルそしてDVD、、昨今は長編でもダウンロードして見る事が出来る。

誰でも映画ファンならずとも映画館で見逃したものをレンタルして見る事が多くなっていると思うが心理的にはレンタルなら何時でも出来るわい、とばかり開き直ってしまい又、今度、又、今度で結局グダグダしているとあっと言う間に一年が経過してしまう。

何故か50年代後半からトニー・カーチスの絶大なるファンでそれこそ伝記を買い込んだり初期のモノカラーものや色々なジャンルのものでロードショーになったものは殆ど見た記憶がある。それが何と昨晩”The Outsider”と言う戦争ものがフォックスチャンネルで放映され始めて見る事が出来た。邦題は”硫黄島の英雄”と言うそうだが実在の人物、ライラ・ヘイズ(硫黄島で米国軍旗を掲げた6人の兵士の一人)の物語であった。当時(61年制作)何故見逃したのかは判らないがタイトルからし内部告発ものかと思いきや全く想像出来ないものでいやー、トニー・カーチスもこんな役柄が出来たんだと感心したものである。アメリカインディアンの役柄とあってメークの濃さが多少気になったがカラー画面ではなかったのが救いである。

25年ブロンクス生まれの彼はアンソニー・カーチスと言う芸名で50年くらいからチョコチョコと出るようになり往年のパイパー・ローリーと数本共演、その活劇もので活躍するようになる。マジシャンを描いた”フーディニ”でジャネット・リーと共演、何本か共演しているうちに結婚、その後56年の”空中ブランコ”や翌年の”成功の甘き香り”と意欲作が続く。58年には大作”バイキング”にも出るがやはり演技者として認められたのは同年の”手錠のままの脱獄”であったように思う。そして59年には”お熱いのがお好き”で一躍コメディアンとしての才能を発揮、以降60年の後半までは軽いタッチのプレイボーイ風情が開花する。その間にあったのが61年の”硫黄島の英雄”や62年の”隊長ブーリバ”でありそのシリアスな役柄に40年以上の歳月を経て初めて出合った訳である。

この手の映画は多分レンタルにもないしたまたまTV放映してくれなきゃ金輪際見る機会はなかった訳でたまにはTVも重宝するもんだと感激した。何れ近い将来、これら見逃していた映画、本人もその存在させも知らなかった貴重な映画が手軽に見れる時代が来るんであろうか、、、。