”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”チケット・トゥ・パラダイス” (22年)

主演はジョージ・クルーニージュリア・ロバーツとなれば監督はダレでも良かろう、、とプロデューサーも考えたんじゃなかろうか?それにしても原題が”Ticket To Paradise"ナンでそのまま邦題をカタカナにするかなぁ~、、。

 

 

この二人の共演作を見に映画館へ出向く世代はアラフォーを超えてアラフィフじゃないか?それにコメディタッチならもっと日本語ならではの邦題は思いつかないものか?

個人的にはクルーニーの”ファミリー・ツリー”、”マイレージ・マイライフ”を思い出させる映画を期待したんだがそれは見事に裏切られた。そもそもコメディタッチと思いきやそれも違ってたし笑える場面などありゃしない。かと言って舞台と背景がバリ島なので楽園で斬った張ったの深刻な人間ドラマにはならないのだ。

ストーリー的にはかなり無理っぽくて笑える要素はあるのだがそれが生かされてない、、離婚して25年が経過するデイビット(G・クルーニー)とジョージア(J・ロバーツ)には一人娘のリリーがいる。そのリリーは大学を経て弁護士になるべく見習い勤務に就く前に友人とバリ島で羽根を伸ばそうと行くのだが現地で知り合ったグデに一目惚れ、挙句結婚したいと言い出すのだ。

慌てた元夫婦がバリ島へ飛んで状況を確認、出来れば連れて帰りたいとドタバタする映画なんだが、、それがどうも深刻にもならないしかと言って笑える要素も見いだせないのだ。同じような設定では”バードケイジ”(96年)、それに”ミート・ザ・ペアレンツ”シリーズ(00年)には遠く及ばないのが残念だった。

どうせ最後は元のさやの納まるのがオチなのでデイビットとジョージアも徹底的に戦えば良いのだがリリーとグデの前でおろおろするばかり、、何とか結婚を断念させようとバリ島じゃ伝統的な儀式として結婚式の前に奉納して納めて置く指輪を盗んで式を妨害しようとか姑息な手段に訴える。

それらの想定はちっとも笑えないのだ、それにやっと大学を出てこれから弁護士を目指して行く予定のリリーが旅先で出会った青年と恋に落ち、生涯をバリ島で過ごしたい、と思い詰めるのもチト無理がある設定じゃなかろうか?まあグデの両親が出来た人達でこの結婚にも賛成してくれるのが救いだ。

プロデューサーに是非これは続編を作りたい、、と思わせる配給収益と良い脚本があれば折角のバリ島ももっと生まれ変われるのだが、。