”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”世界のミフネ”

1920年の今日、4月1日が三船敏郎の誕生日である。47年から95年までが彼の俳優人生だったのだが”世界の三船”と呼ばれ数多くのハリウッド映画にも出演、国内では黒澤監督とのコンビで”生きる”以外の全作品に登場している。
 
イメージ 1淀川先生に”アンタ、顔キレイね、、”と言わしめたと言うがさようにむさ苦しいサムライ姿から現代劇に転じるとその言葉の意味が判るかな、。ハリウッドで撮られた作品は殆ど見ているし黒澤作品も初期の数本を除いてこれも又、リアルタイムとはいかないが殆ど見ている。
 
20年生まれと言う事はおっさんの世代でももの心ついて映画館に通いつめた頃にはアチラは30代の働き盛りだったって事になるのだが印象深いのは”酔いどれ天使”、”羅生門”、”蜘蛛巣城”、”用心棒”、”椿三十郎”、”七人の侍”、”赤ひげ”、”天国と地獄”、、、、もう書き切れない。
 
先日伝記を読んでいたら何処か外国の空港、税関申告窓口で”Do You Have Any Spirits?”(お酒)と聞かれたそうな、するとおもむろに”I Have Yamato-Damashii”(大和魂)と真面目に答えたとか、、、これには向こうの税関の担当官もビックリしただろうな、新種のお酒かとでも思ったか??
 
今、日本には渡辺謙役所広司を初め海外でも活躍する俳優さんが増えている、近い将来はこのミフネさんを超えられるような活躍を見せて欲しい。97年のクリスマス・イブに77歳で亡くなられたのでもう15年になる、、。
 
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やはり我々映画ファンの頭にあるイメージはこんな雰囲気かな、、。この”羅生門”は後年ポール・ニューマンとクレア・ブルームで63年に”暴行”と言う邦題でリメイクされているし”スターウォーズ”に至ってはジョージ・ルーカス監督が何とかミフネ御大をダースベイダー役にと再三交渉したらしいが残念ながら実現しなかった、、仮にこれが実現していたらと思うと、残念でならない。もう”世界のミフネ”どころじゃ済まなかっただろう。
 
”用心棒”はその後クリント・イーストウッドに多大な影響を及ぼしたしブルース・ウィリス主演で遂に”ラストマン・スタンディング”と言うリメイクまで制作された。”七人の侍”だって”荒野の七人”だし邦画でもリメイクがお盛んで色々な映画に少なからず影響を及ぼしている。勿論ミフネさんだけの魅力ではなくてその映画の企画、ストーリーなどがリメイクさせる要素になっているのだが、。
 
あまり安直な企画でリメイクされるのだけはカンベンして欲しいがそれだけキャラが強烈だったって事の裏返しかな。オーストラリアでもつい先日”七人の侍”を放映していたしTVシリーズの”将軍”も忘れた頃になると又、放映している、、”日本人はみんなこんな感じかな?”と思われても困るが(別に困らないか)我々おっさん世代だけじゃなくて若い世代にも受け継がれているようだ。