”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”小さな命が呼ぶとき”

原題は”Extraordinary Measures”(”途方もない確率”)それが邦題になると”小さな命が呼ぶとき”、、2010年制作の映画である。主演はハリソン・フォードにブレンダン・フレーザー、、、この二人となりゃそりゃアクション映画を期待しますよ。原題から察するに(見た時は邦題なんか知らないし、、)極限に追い込まれた軍事作戦かと、、。まあ今夜は家内もいないしエリーは外出しているし飲みながら映画でも見るかな、、とソファに座ったまでは良かった。
 
イメージ 1それが気が付いたらメシも食わずに8時半まで張り付いちまって、、。でも日本公開時にこのタイトルじゃ果たして何人観客が入ったやら、、担当者、反省しろよ!折角の良作なのに、、しかも一昔前ならハリソン・フォードだけで観客動員出来たものを、これじゃダレも見に来なかっただろうな。
 
実話を基にした映画で要は製薬会社の新薬開発劇、そしてその難病とは”ポンペ病”である。有病率が4万人に一人、、、これって結構多いのではないだろうか?その特効薬 マイオザイム の開発に携わった人達の話である。
 
ブレンダンが3人の子持ち、しかし彼のDNAなのか子供二人が発症しており車椅子生活を余儀なくされているのだ。そして頑固一徹、周りの事には全く無頓着、無関心の研究者にハリソン・フォード博士。彼の研究の事を知り何とか自身の子供達を助けたい一心で研究所を訪ねるがどうも思わしくない、。そりゃ臨床医でもない研究畑一徹の御仁には世の中何が起こっているのやら判りもしない、。
 
ブレンダンはもう必死、何とかポンペ病基金設立を持ちかけ基金募集を募る事に、今度はそれを大手薬剤社の協力の基現実的な”薬剤”として開発しないとどうにもならない、、ましてや彼は自分の子供二人の運命がこの新薬開発にかかっている、。
 
ブレンダン・フレーザー、これまでアクションものやコメディが中心でこんなシリアスな役柄はお初じゃないかな、でもどうも先入観からか何時かアクション映画に変貌するのではないかと淡い期待を抱かせる、。でも結局最期まで真剣勝負、ハリソン爺もそれなりに(結構この映画では若作り)頑固さを発散させ快い展開だ。
 
原作があって其方は未読だが映画は上手く作られている、まさにメシを忘れてどっぷり浸かった106分だった。こんな映画は社会派テーマなんだし事実に基づいたストーリー、、もっと多くの人に見て欲しいな、、思い掛けない良作に巡り合った。これならケーブルTV代、満足だよ。でもやはりこの邦題は頂けないぜよ、、直訳じゃ完全にアクション映画になっちまうし、、せめて直接療法で”救いたいこの命”、、とかならないもんか??