”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”セイフヘイブン”(13年)

イメージ 1この映画、13年最後に見た映画なのだが野球風に解説すると、、、両軍淡々とした試合運び、8回の表裏を終わって1対1の同点だ。9回の表はリリーフ陣が頑張って何とか零点に押さえ最後9回の裏の攻撃、、。2番バッターが初球思い切り振り抜いたボールがサード野手の前へ、、これが内野安打となって二死で俊足のランナーは一塁へ、、次の3番バッターがバッターボックスへ、そしてピッチャーが投じた初球のストレートを見事センター・オーバー、、一塁のランナーは俊足を生かして一挙に本塁へ生還、試合は土壇場で引っくり返り1対2の逆転。
 
っという感じ。昨年最後に、、それも映画終了直前の2分でボロ泣きにされちまった。丁度その時、家内が帰宅、”アンタ、何泣いてんの??”と見られちまった。
 
”Safe Haven”と言うから銀行強奪でもしたお金をタックス・ヘイブンならぬ別天地へ持ち込み悠々自適な生活を、、と勝手に想像していたのだがそれとはまったっく違う展開だった。
 
監督は”サイダー・ハウス・ルール”や”砂漠でサーモン・フィッシング”を撮ったラッセ・ハルトレムで原作がニコラス・スパークスの”恋愛小説”とか、、。主演の二人はアレックスに(ジョシュ・デュアメル)、ケイティーに(ジュリアン・ハフ)、、、。
 
出だしはケイティーがナイフを取り落とし何処かの部屋から逃げ出して来る、、、そして包囲網を逃れるように夜行バスの乗客として目立たぬ格好で何処へともなく去って行く。翌朝、未だバスの乗客、途中休憩で留まった港のある田舎街、其処の雑貨店で必要なものを買い静かな散策を、、バスに戻る時間になるがこの場所が気に入ってそのまま留まる事にする。幸い波止場にあるレストランを訪ねてみると最盛期は人手が欲しいとか、その場で採用して貰い近所にあったキャビン風の小屋を賃貸する事に、、そんな展開でどうも警察に追われているような雰囲気だが詳細は不明だ。担当の刑事がバス・ターミナルの監視カメラから逃亡先を突き止めようと必死の捜査をしているがカメラに写った行き先はアトランタ、、切符売り場にも出向くが一旦アトランタへ出ればそこからは全米何処へでも乗り継ぐ事が出来るので何処へ逃げたのかは探しようがない。
 
一方ケイティーのほうは仕事にも慣れ、ご近所に女友達も出来た。妻を病気で亡くした雑貨店のオーナー、アレックスとは”友好関係模索中”、、、子供が二人いるのだが彼らとは順調、だが何時も何かかから逃げているような様子が気になる。そんな具合で両軍、2回の表裏に夫々1点を入れたあと3-6回までは”山なし、谷なし”の展開、そして刑事の動向が気がかりになって来る。刑事はどうもケイティーの両親と思われるのだが朝から張り込み、執拗にドアを叩いてケイティーの行方を詰問をしたりしている。
 
それが急転直下、こっそり両親の家に押し入り家捜しをするとケイティーから両親へ留守電が入っている。その場所がノースカロライナのサウスポートと言う小さいながらも風光明媚な港町だ。刑事はケイティーの手配写真を各地へ送りつつ自身も運転して一路サウスポートへ、、、この辺りは7回の両軍の攻防、手に汗を握る展開でまだ観客には何がどうなっているのか冒頭の殺人現場らしきところから逃亡したのは本当にケイティーだったのかでは一体誰を殺したのか、、。
 
そして押し迫った8回には徐々に謎が解けていく、、、書いちゃネタバレエチケット違反かな??
 
でもこれだけは、、回はいよいよ最終回、9回の裏、そして最後の上映時間、残り僅か2分でおっさんをめっちゃ泣かせてくれました。以上。
 
監督名を知った時点で何を期待すべきか判っていなきゃいけないのだが全く失念していた。日本では10月後半に劇場公開されているようだがもっと観客動員が出来ても良かったのではないだろうか??DVD化された時には是非ご覧くださるようお勧めしたい映画。13年の最後は”さぶちゃん”みたいに涙で締めくくったかな?