”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)”(14年)

今年のオスカー候補、何せ作品、主演男優、助演男優、助演女優、監督、脚本、撮影などの9部門にノミネートされている、、そうなったら好き嫌いはナシに見ない訳にはいかないだろう。
 
イメージ 1舞台は実在するニューヨークはブロードウェイの劇場。セント・ジェームスである。お隣がマジェスティック劇場、此方は初演が88年だったがもうずっと長きにわたり”オペラ座の怪人”を上演中だ。この辺りの舞台設定が微妙であたかもこの”バードマン”の舞台も実在する舞台劇かと思わせる。
 
そのセント・ジェームスと言う劇場内の狭い通路を縦横無尽に移動するカメラ・ワーク、、これは素晴らしい。時として長回しでカットなしの撮影、、手カメラじゃぶれるし線路は敷けないし一体どんな撮影をしたのやら、、。狭い通路を行くといきなり上演中の舞台に出たり控え室からの動線が見ている観客にもよく判る。
 
個人的には映画の世界に引き込まれる前にこのニューヨークの舞台裏、、タイムス・スクエアーからブロードウェイを北に行き星の数ほどあった”映画館”へ通った事が懐かしく思い出されてしまいあたかも観光案内風な印象を受けてしまった。最も映画はこの劇場内部とちょこっとだけ周辺を回るが配役陣は全員がこの劇場内での演技に集約されている。
 
イメージ 2これが実在するセント・ジェームス劇場で場所は44丁目、7と8番街の間にあり右手前方がマジェスティック劇場って事になる。6番街に出て51丁目まであがるとラジオ・シティ・ミュージック劇場があり(”ゴッドファーザー”でマイケルが父親銃撃される、、と新聞の一面に目を止めた場所)、今でもロケッツと言うラインダンスのレビューと映画を上映しているそうな、、。63年頃は午前中に入場すれば99セントで好きなだけ座ってられたっけ、。
 
20年前にハリウッド制作のブロックバスターアクション映画、”バードマン”を演じ脚光を浴びたリガン(マイケル・キートン)、シリーズものの出演を断ってブロードウェイの舞台に立つことに、、実はもう破産状態で奥さんとは疎遠に、娘は薬物依存症からやっと抜けた状態だが同じように情緒不安定。そんな幕開けで初演に向かって孤軍奮闘している。
 
映画の方ははっきり言って完全に玄人受けする内容でおっさんには”バードマン”の苦悩がどうにも理解出来ない。確かにマイケル・キートンの主演男優賞ノミネートはごもっともだしエドワード・ノートン以下も素晴らしい、。その他映画の構想や設定には唸らされるのだが、。
 
もう一度見ればもっと理解出来るかな、、。っでこの映画はノスタルジックな方面へ飛んでしまい理解出来ずに消化不良を起こしたままエンドロールが出て来た、、。
 
 
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