”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

ロサンゼルスが舞台のサスペンス映画5選!

っと言うタイトルの記事を今朝のYahooニュース経由で見つけた。さてどんな事になっているのやら、と確かめたのだがオレのとは大分違うんだなぁ~、、これが。以下が選ばれた5作品、、;

 

 

f:id:guch63:20220416085826p:plain

 

”トレーニング・デイ” - ロス市警に配属されたデンゼル・ワシントンと新米刑事のイーサン・ホークを描いたアントワン・フークア監督作でアロンゾ刑事を演じたデンゼルがアカデミー賞、主演男優賞を受賞しているのでそれなりの映画だったのだが、。

コラテラル” - トム・クルーズが殺し屋に扮してタクシーを利用してロス市内で仕事にかかる映画だった、、。タクシーの運ちゃんがジェイミー・フォックスで殺しよりこの二人のやり取りに集約されていたものだがオレにはとても5選には選べない。

マルホランド・ドライブ” - デイビット・リンチ監督の意欲作には違いないのだがどうもオレには5押しには入れられない。主演がナオミ・ワッツで妙にこの手の映画にしては難解だった記憶がある。

ジャッキー・ブラウン” - やっと納得の一作だ。これはロスを舞台にしたと言うより数多いタランティーノ監督作品中、オレのイチオシだ。パム・グリアが主演でロス、メキシコ間を往復しているキャビン・アテンダント、彼女が悪党サミュエル・ジャクソンの為にマネー・ロンダリングをしている設定でその麻薬販売からあげた資金を最後にネコババするお話だ。

ダイ・ハード” - これは納得出来る。何せジョン・マクレーン刑事を演じたブルース・ウィルスをアクション映画のトップスターに押し上げた作品だしその後シリーズ化されたし、そのたまたま居合わせたシチュエーションで大活躍する主人公の代名詞になっている。

こうして見ると2作品は納得出来るのだが、、”LA コンフィデンシャル”とか”ユージュアル・サスペクツ”、それに限りなく名作だと思う”チャイナタウン”が入ってないのだ。それ以外でもアクション限定で見回すと”リーサル・ウェポン”だってないし古き良きモノクロ作だってありゃしない、。これはジャンルを別にしてランキングしないと収拾がつかないんだろうな、。

 

局に苦情を、これは日本庭園じゃない

2014年から放映されている”マダム・セクレタリー”と言うアメリカのTVシリーズだが現在日本で配信されているのがシーズン5、主演の国務長官に扮してるのがティア・レオーニ(”ディープ・インパクト”にTVのレポーター役で登場)で元CIAの分析官が初の女性国務長官に扮して毎回タイムリーな話題を提供してくれている。

 

制作陣にはモーガン・フリーマンの名前があったりご本人もたまに議会の長老役で出てくるしホンモノの故マデリン・オールブライト、コリン・パウウェル、それにヒラリー・クリントンなどの元国務長官も出たりするので毎回楽しみにしている。

 

そんなアメリカの国情や近々の政策を描いた番組なんだが先日のエピソードでは日米の何かの記念式典にワシントンDCへ友好の印として日本庭園を提供する場面があった。日本から提示されているメンテナンス費用が余りにも高額でとてもアメリカではそんな高額の維持費は捻出出来ない、。そこで矛先が向かったのが日本の某起業家(多分モデルはあの人だ、)で将来的にも維持費を提供する事になり園内のベンチに冠として名前を刻印する事で双方が合意するのだが、、。

 

f:id:guch63:20220415144850j:plain

何とその式典で背景に使われているのがあろう事かチャイニーズ・ガーデンだった。これにはタマゲタ、、40~50年も前に制作されたものならいざ知らずこの2020年代に制作された作品に日本庭園と称してチャイニーズ・ガーデンを使うかよ??

 

 

f:id:guch63:20220415144927j:plain

こんな雰囲気を背景に国務長官が記者会見をするのだが、、。

 

過去には明らかに日本人じゃないよな、、と断言出来るケースもあったし劇場用映画でもそりゃ日本の景色じゃなかろう、、なんてケースが多かった。でもこのエピソードではかなり重要な場面で日本の大使も列席しているのだが傍にはヘンテコリンな着物姿の女性まで出ている、制作者側に精通したスタッフがいないと言う事にも驚かされるがいまだにこんな認識しか持ち合わせてないとしたらガッカリする。

 

 

f:id:guch63:20220415144953j:plain

こんなのが典型的な日本庭園ではないかと我々は信じているのだが、、。

 

日本の庭園となればその風景がどんなものか知っているのは常識だと思っていたオレが悪かったのか、、?余りにいい加減な設定に制作元のCBSには当然抗議のメールを送ってある。

ベニチオ・デル・トロ

Benicio del Toro は芸名だが本名は Benicio Monserrate Rafael del Toro Sanchez と言うらしい。生まれはプエルトリコでスペイン人とイタリア人の両親がいて学業ではかなり優秀な生徒だったようだがカリフォルニア大学へ留学している時に演技熱にハマってしまい大学は中退、それ以降ずっと役者を目指して下積み生活を過ごしていた。

 

f:id:guch63:20220414161215j:plain

 

その彼は1988年にメージャー映画デビューし翌年には”007/消されたライセンス”で麻薬王、サンチェスの用心棒となり終盤、ジェームス・ボンドに抜擢されていたティモシー・ダルトンと死闘を演じる。

この007ではさ程出番は多くなかったが冷酷な悪役振りを買われて1995年には”ユージュアル・サスペクツ”に抜擢され一種独特の容貌で”トラフィック”にも出演しその後、”スターウォーズ”シリーズや”アベンジャーズ”にも大抜擢されている。

 

f:id:guch63:20220414161415j:plain

f:id:guch63:20220414161811j:plain

この場面”早く晩メシを食べろよ”、、っと言いなり麻薬カルテルの大ボス一家の奥さん、そして少年二人、最後に大ボスをあっと言う間に4発で始末してしまう、、凄腕の殺し屋を演じている。

個人的には自身の一家全員を惨殺されて復讐に燃える元検察官、アレハンドロを演じる”ボーダーライン”シリーズが一番似合っていると思うのだがこれまで二作作られ次の”完結編”にあたるシリーズ3話目の完成を心待ちにしている。もう二年くらい前に続編が承認されたとニュースになっていたのにそれっきり情報が入らない。

確かもう55歳くらいになるハズで早くしないとアクションのキレが無くなってしまう。早く制作してくれないかな、。

”秘密への招待状”(19年)

主演にジュリアン・ムーアミシェル・ウィリアムズが配役されバート・フレンドリッチが監督を、原作はスザンネ・ビアと言うデンマークの女流作家が書いた”アフター・ウェディング”だ。

 

 

f:id:guch63:20220413164131j:plain

 

オリジナルは邦題はそのままで主役の男女が入れ替わっておりマッツ・ミケルソンが主演に、2006年に公開されオスカーの外国語映画賞にノミネートされた程に評判が良かったそうだ。そのオリジナルは、、;

 

インドで孤児院を運営するヤコブは、日々身を粉にして孤児達のために働いていた。しかし財政的には厳しく、破産寸前の状態に陥ってしまう。そんな時、デンマークのある会社から寄付の申し出がある。しかしそれにはヤコブコペンハーゲンを訪れてCEOと面会するという条件がついていた。渋々インドからコペンハーゲンに向かったヤコブは、CEOのヨルゲンに会う。しかしヨルゲンは、まだどの団体に寄付をするか決めておらず、決定は後日すると語る。話が違うと戸惑うヤコブをよそにヨルゲンは、娘アナが週末に結婚するので、式に来るようにと半ば強引にヤコブを招待する。

 

f:id:guch63:20220413164213j:plain

 

結婚式に出席したヤコブはそこで、20年振りに元恋人のヘレネに再会する。ヘレネはヨルゲンの妻となっていた。しかも結婚式のスピーチで娘アナは、自分はヨルゲンの実の娘ではなく、ヘレネの前恋人の娘であると明かす。アナは自分の娘かもしれないと動揺したヤコブは翌日、ヘレネを問い詰める。

っと言うお話でアメリカ版のヤコブにあたるキャラクターはイザベル(M・ウィリアムズ)で出向く先の企業はニューヨークにある。そのCEOになっているのがテレサ(J・ムーア)でそれ以外のあらすじは全く同じだった。

まあオリジナルは見てないのだがこっちのリメイク版はやはり主演の女優さん二人が素晴らしい、、先日見た”湯を沸かすほどの熱い愛”では宮沢りえが病室で一人静かに”死にたくない、死にたくない”と繰り返す場面があるのだがそれがそっくりそのまま自室でジュリアン・ムーアが繰り返す、、この辺りの西洋文化と日本文化の違いを痛切に感じさせて貰った。

こうなったらオリジナルのデンマーク版を見て比較せんといかんな、、そうすりゃナニが良くてあっちは秀作と呼ばれこっちはまるっきりアベレージ作品だと書かれている差が自分の目でも検証出来そうだ。

それにボク的にはこの邦題はド真ん中のストライクだ、”結婚式の後で”ナンて言われるより断然惹かれてしまう。

 

 

やりたい放題の邦題 VS 膝を叩きたくなる邦題

もうかなり時間が経過しているがそもそもYahooさんでブログを始めたきっかけは”ナンで最近の邦題はこんなに手抜きなんだぁ~”と不満をぶつけたのとワード・パーフェクトで保存していた映画のデータをPCの新機種に移行した際に全て消去してしまった事だった。その最初に投稿した記事にfpdさんが反応してくれてそれ以降ずっとボクのアホな映画ブログ歴にお付き合い頂いている、。

 

 

 

そしてその不満の対象である邦題に関しては大きく分類すると;

 

① 日本語への直訳

② そのままでカタカナ表記

③ 翻訳して付けた邦題(原作を翻訳出版した時と違うケースもある)

④ 独創的な発想で生み出した邦題

 

とあるように思うのだが。

 

① のケースでは”アラビアのロレンス”、”風と共に去りぬ”、”ローマの休日”、”ウェスト・サイド物語”などは典型的な邦題だ。

 

② になるとそのままなので”サウンド・オブ・ミュージック”、”マイ・フェア・レディ”、、から近年はもうその意味さえ判らない”英語”がそのままカタカナ表記されていてこれが一番ガックリ来る根源だ。毎度書いているが”リバー・ランズ・スルー・イット”や最近では”ゼアウィルビーカーネージ”などとフザケた邦題は一体誰が考えて承認したんだか、、”リバー・ランズ、、”の原作発表時の邦題は”マクリーンの川”なんだが、、、ナンでこれじゃいかんのか??

 

③ は的確に翻訳して付けた邦題、これは瞬時にタイトルを目にして内容が想像出来るタイトル本来の姿、フランス映画からだと”地下室のメロディー”、”冒険者たち”、”さらば友よ”に”太陽がいっぱい”と無論原題の良さもあるのだが単に翻訳しただけ以上のインパクトがあった。どのタイトルも目にするだけで”ウン、これは見たいぞ”と映画館の前を通るポテンシャル観客の気持ちをくすぐる”秀作邦題”ばかりだ。

 

④ これもクラシック・シネマが多いのだが”慕情”、”哀愁”、”旅情”、”昼下がりの情事”から”恋愛小説家”、、、それに最近では”アナと雪の女王”(原題の”Frozen”=凍るからの発想は凄い)まで素晴らしい邦題のオンパレードだ。

 

原題から離れて全く違うカタカナを充てるケースもある。以前公開された”The Martian"に”オデッセイ”とか”Rookie"に”オールド・ルーキー”としたり、”Gravity”だって”ゼロ・グラビティ”、これらは恐らく原題を押しのけて英語化してもおかしくない程に優秀なタイトルだと思うのだが、、どうでしょう、配給元の担当者さん??

 

今ほど映画自体が身近な存在、ネットで検索すりゃその内容から背景、そしてネタバレだってあるし映画館へ出向かなくてもチョイと待てばソファに転がったまま新作だって見れる、、即ちさほど邦題に拘る必要はないのだ。いっそアメリカでやっているように来襲する台風には女性名、日本なら1号、、2号でも良いんじゃなかろうか?

 

さらに書くと今では洋画とは言っても字幕派が吹き替え派に押し切られそうな時代、まあヨーロッパではかなり昔から吹き替えが主流だったし、、字幕を追って画面に集中出来ないからと言うのが吹き替え容認派の意見らしいのだが俳優さんの声やイントネーション、それに微妙な訛りなども演技のうちだと思うのでこれが全部吹き替えじゃ演技力マイナス20%程度は損をするんじゃないだろうか?まあその分、吹き替えを担当している日本の声優さんや俳優さんの活躍の場が広がるって寸法か?

 

試しに画面を見ずに吹き替え版のセリフを隣の部屋から聞いてみると良く判る。びっくりする程に不自然だ。映像が無い分言っている事に集中出来るから気が付くのだとは思うが翻訳自体がヘンテコリンでとても字幕を読んで自身のアタマの中で解釈している情況とはかけ離れている。ましてやミュージカルなどはオリジナルが☆☆☆☆だとしたら吹き替え版は☆☆、、程度じゃなかろうか。

 

とそんな事を以前投稿していたんだが昨日こんな記事があるのをfpdさんに教えられた。やっぱりそんな事を感じているのはオレだけじゃなかったんだ、、こんな現状に不満を抱いている洋画ファンは、、

 

映画『俺たちに明日はない』の原題は?センスが光る“映画の邦題”を掘り起こす(週刊SPA!) - Yahoo!ニュース