”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

字幕派?吹き替え派?

劇場公開に置いてはその昔から字幕と相場は決まっていたものだが何時の頃からか劇場版にも吹き替えが登場した。その昔、声優さんの活躍の場はTVと決まっていて実物の声をダブらせながら誰がやるのか楽しみにしていたものである。やはり多くの観客にアピールし視聴率を稼ぐには画面から目が離せない字幕よりもTVの場合は吹き替えが断然有利なのか昨今ではプロの声優さんならぬアイドルまでがその領域にまで進出する始末である。個人的にはその辺の安易な振り当てはスポンサー、制作会社に猛省を促したいケースも多々あるのだが、、。

その持ち込まれる映画の本数から見ても一般的には英語→日本語が基本パターンだが面白い事にヨーロッパ諸国でハリウッド映画を見るともうこりゃ字幕もへったくれもなく一律に吹き替えなのには驚かされる。マリリン・モンローが巻き舌のイタリア語でまくし立てている映画を見た時は何か見ては行けないものを見たような、、寝覚めの悪い気分だった。アラン・ドロンがイタリア語ってのは何となくそのまま受け入れられそうだが今度はアメリカ人が日本で吹き替え版を見ると特にメラニー・グリフィスの舌っ足らずなもの言い(あれが魅力)が半減されてしまいやはりかなりシラけるんだろうな、、と余計な事まで考えてしまう。

英語の台詞に関しては字幕で読んで理解する前に一瞬でも早く笑えるようになりたいもんだ、と子供心に感じるところがありそりゃ何回も通って覚えた記憶がある。DVDもレンタルもない時代、入れ替えがないのを幸いに通しで2回くらいは平気で楽しんだものだ。毎回が真剣勝負で暗がりでノートにペンを走らせ書き取った台詞なぞ今でも鮮明に覚えている、、CMでぶっち切れの映画をTVでBGMが如く流して見ているのではとても英語の勉強って訳には行かないがこれはこれで別の楽しみかたなのであろう。

英語圏に居住しているので日本へ帰らない限り字幕も吹き替えもないのであるが英語以外の言語の映画はここオーストラリアでは英語の字幕が付く。これが又、慣れると面白いものでドイツやデンマークのものでも英語の字幕の方がより確実に理解出来るって事が最近判り(英語も字幕がありゃ大変助かる)ちと眼の方は忙しくなるがそれでも十分に楽しめる。最近“ロードオブザリング”3部作を英語のCC(クローズドキャプション)字幕付で見たのだがああーそうなんだ、、、固有名詞か、、と理解度100%で改めて映画の良さを認識した次第である。

そんな訳で字幕派、吹き替え派、、?と言われても英語の場合はそのまんま派、他の言語は英語の字幕派って事でこりゃ選択の余地なし。しかし例え選択の余地があったとしても口パクじゃない実物の声、言い回し、訛り、雰囲気、吐息、、、を感じていたいしそれが演技に占めるかなり大きな部分じゃないかと思うのだが、、折角のオスカーものの演技でも吹き替えじゃ演技力も半減する??いや声優と折半か?