”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

映画史上最も長く続くシリーズは、、?

映画史上最も長く続くシリーズ作品は?と言えば今冬いよいよ22作目が封切りになるジェームズ・ボンドシリーズである。一作目が“Dr. No”(封切り時の邦題は“007は殺しの番号“と言うものであったが後日”007/危機一発“が”ロシアより愛を込めて“に変わったように原題を翻訳したものになった)が1962年封切りなのでもうかれこれ45年以上も前のことになる。

これまで単独では数十回となく個々の21本は見ているが今回粋な計らいでFoxTVが毎週日曜に“クラシックボンドウィーク”と名付けて一作目からティモシー・ボンドまでの作品を毎回2本ずつ通しで放映する事になった。まあかなりビデオも持っているので別に見たけりゃ放映を待たずとも勝手に見りゃ良いのだが、、。

しかし改めて時系列で見てみると製作者の意気込み、監督の手探り、迷いそして演じたショーン・ボンドの初々しさ、、と言うか何処か未だ洗練されていない青臭さ、、みたいなものまで感じる事が出来る。しかも原作には忠実であの登場場面のかっこ良さ、これは45年を経過してもマッタク変わらないしこれ以上の登場場面はそうそう超えられるものじゃない。“Dr. No”の一場面、Mから愛用のベレッタを取り上げられQに“こりゃ軽量だしご婦人のハンドバッグには最適、、”だ何て言われワルサーPPKを持たされる場面、いやいやPPKを持ちその空き箱の下にベレッタを隠してMのもとを去ろうとするがMに“ベレッタはそこに置いて行け、、”と見逃してもらえず指先で握り部分を押すようにしてMのデスクに返す場面、上着とシャツの間に手を入れネクタイを上から下へ右手で抑えるような仕草、マネーペニーとのやり取り、キザとも思える台詞、、それも昨今の映画みたいに4文字悪態は絶対使わない、、などと数え上げるとキリがない程だ。

2作目の“ロシアより愛を込めて”、何と言ってもタチアナ・ロマノワの印象が強いがそのストーリー展開とテンポの良さ、そして先の魅力に拍車がかかってテレンス・ヤング監督のつぼを抑えた演出、脚本とこれはもうシリーズ最高傑作だと断言出来る。ショーン・コネリーも脂が乗り切ってまさに冷酷無比なスパイ像をしっかり確立してくれたような気がする。

今週は“ゴールドフィンガー”、“サンダーボール”と続くのであるが何とも、、何回見ても飽きさせないし見る度にその魅力を新たにする、、。家内は又、見てるの、、何回目?と聞いて来るがその都度もう34回目ダ、、と答えることにしている。これだけは女性には判らない映画の楽しみなんだろうとほくそ笑んでいる。