”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

他にもあるインド映画の良心、、

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“スラムドッグ~”が余りにも評判が良く遂にはオスカーでも偉業を成し遂げたからその反発で見た訳でもないのだが、、、この07年に制作された映画“その名にちなんで、、”(相変わらず配給会社、こんな邦題で観客動員が出来ると思っているのかな~)は隠れた秀作だ。

此方はインド人監督がニューヨークを舞台にインド人の感性でカップルの新婚夫婦時代からをじっくり30年程度の年月を追った映画、アチラはイギリス人監督がインドへ渡って今風の若者を主題にした映画、どちらにもイルファン・カーンが出ている。ここで主役のアシマを演じるタブーは典型的なインド美人、70年生まれだがインドが生んだ大スターで良く見ると(良く見なくても)実にキレイな女優さんだ。

“スラムドッグ~”は若者向け、スラムを抜け出して若い二人が結ばれるまでを描いたものでミリオネアーになる過程も丁寧に演出されているが此方はお見合いで初対面同士が結ばれ、遙々アメリカへ渡って行く話。最初に長男そして次女が生まれ強くなった母親が自立して行く過程を丁寧に追っている。確かに僅か2時間に30年を凝縮させるのは至難の技ではあるがゴーゴリの名前の由来、そして最初列車内で“世界を回って見るんだよ”と乗り合わせたおっさんから主人公が諭される場面には我が身を照らして大変興味深かった、、ヘンテコな命名にも共鳴するし愛読書はワタシの場合はゴーゴリなんかじゃなくイアン・フレミングだったので将来出世の部分では自ずと限られたモノにしかなれなかったのであるが、、。

インドには行った事もないくせにこんな事を書くのは不謹慎だがあちらの一般観客層には此方の映画の方が圧倒的支持を受けるような気がする。まあ誰でも宗教がらみやスラムなどの恥部を外国の監督に撮られたりするのは抵抗があるだろうしそれが世界的ヒットになればもう一人歩きしてしまう訳で誰にももう止めようがない、片や此方は舞台が殆どニューヨークで登場人物はインド人でその社会を撮っているので対岸の様子を見ていると言うか一歩引いて客観的な見方が出来そうだ。

兎も角、個人的にはこの映画上記オスカー受賞作品にも負けない出来でボリウッドは今年間1,000本単位で映画が制作されている由、近い将来ハリウッドそこのけの時代が来るのではないだろうか。