”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

昔と印象の違う映画

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確か81年だったと思うが、、28年も前か、。公開当時はケン・フォレットの原作を読んだ直後だったし(彼の書いた一連のスパイ仕立て小説は007のようなしゃれっ気は全くと言って良いほどに排除されていて妙に艶かしい場面が多い)映画も原作に劣らず素晴らしい出来であったがその作品とは”針の眼”(原題を”Eye of the Needle”)と言う。

車椅子を余儀なくされ人里離れた岬で生活する若い夫婦の元へ主人公がたどり着いてからその若妻との絡みもありそれも結構印象に残っていたりする。何故かすっとこの長い間、あの奥さん役はスザンナ・ヨークだったとばかり思っていたのだがそれが違っていた。このくらいの時代の映画はTVのクラシックチャンネルででも放映してくれない限りなかなかレンタルで見る機会がないのでずっと確かめるまでもなくそのままでいた。

要はこの若妻の前に沖でUボートと合流すべく航行していた矢先の凄腕スパイが嵐で難破し、岬にたどり着きすっかり骨抜きにされてしまう。最初は車椅子生活のご主人が自堕落なので颯爽と現れた現役スパイ殿に心を奪われるのだがその感情が一転二転して最後は我が子を守りながらその”ニードル”と呼ばれるスパイが連合軍上陸地点を極秘情報として本国へ持ち帰ろうとするのを徹底抗戦して阻止するのだが、、やはり母親は強い、と最後は唸らせる。30年近くも経て見てもちっとも古臭さを感じさせないしドナルド・サザーランドの凄腕スパイ振りが見事だ、幾ら凄腕でも一夜を共にすると彼の方が逆に目覚めてしまいましてや幼い子供もいるので何時ものように冷酷無比になり切れずそれが致命傷に、、この辺はジェームス・ボンドを見習わないきゃ、、だからドイツは負けたんだ。と妙に納得してしまった。

これとは逆に昔はもっと印象が良かった映画でも最近になって改めて見ると、、”うんっ?”って事もあるがそれは多分に最初見た時の年齢や環境に左右されるケースがあるのではないだろうか。、改めて見てガッカリしないように恐々見るのも楽しみか、、。