”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”映画にストーリーは重要じゃない”とは米映画関係者

言わんとする事は判るが言い切った本人が某大手映画会社のテクニカル・ディレクターの要職に就く重役となるとただ事ではない。確かに彼の主張するように近年ブロックバスターと呼ばれる映画は3Dやら特撮、派手なアクションシーンの連続、ストーリーや脚本の良さでじっくり見せるより”ガーン、ドーン”などの効果音が主体であり観客は映像的な迫力を求めているとの彼の主張は一部のファンに限れば正論とも思えるのであるが、、。
 
更に彼が引き合いに出した映画は”アリス・イン・ワンダーランド”である。彼曰く”ストーリーはたいしたことないがスケールに引き寄せられてファンが押しかけた、、”云々、アメリカの大映画産業に身を置く映画人がこんな発言をしていいのかな、、?もし彼が本心からこの作品やその他大型企画の映画に対してそんな思いを抱いているのならハリウッドの将来は真っ暗だ、、。
 
確かに我々爺が映画を見る為に使うお金はそんなに多くはないし若者の比ではない。現にこの爺も若い頃はコンスタントに年間100回位は大枚を叩いて映画館へ通っていた。その論法から行けば昨今爺受けする映画より若者受けする映画を制作するのが筋である。しかし、幾ら巨額の制作費を掛けて大作を作ろうが中味のないその場限りのアクション映画では飽きられてしまうのではないだろうか、、。映画館の大きなスクリーンを家庭のデカ画面TVに置き換えてもその迫力では勝てる訳がない、と言う事は派手な映画は映画館では見てもDVDには手が回らないし購入欲も湧かないと言う事になるではないか。
 
クラシック或いは名画と呼ばれ長い間ファンを惹きつけている作品は派手な画像作りより配役の良さ、脚本の良さ、ストーリーや設定、撮影技術、音楽、、、、その他が揃って初めて歴史に残る映画となっているし公開から何十年経過してもDVDで再登場、次はディレクターカットで再編集、と10年毎に売り上げが予測出来る。ところが此方は高々3-4週間程度で莫大な収益を上げてもハイそれまでよ、派手さなら一回見れば儚く終わりさ、、これは爺の独り言である。
 
実は最近新たに邦画を入手する経路が出来た。そりゃ劇場公開中のものは無理だがDVD化されるのと同じ時期に入手出来るのでこれはと思うものを選んで取り寄せている。但し先入観がないし前評判も検索しないのでタイトルに引き付けられて思わぬ”空振り”もある。クリーンヒットだったのは”最後の忠臣蔵”、”ハナミズキ”、”告白”、、、さらに立て続けに6-7本見ているのだが他はイマイチ、、レンタルじゃないし気に入らないからと返却する事が出来ないので見終わると知人の邦画ファンにお貸ししている、、。
 
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この”忠臣蔵”の他に”武士の家計簿”もあるのだが家内も見たいと言うので時間調整中である、、何時になるやら、。
 
先のハリウッドのテクニカル・ディレクター氏、この”忠臣蔵”はブロックバスターでもないし制作費だってソチラの特撮満載映画に比べりゃ五分の一もかかっていないだろう、、しかししっかりしたストーリーがあり意表を突く展開、何せ日本人にしか理解出来ない”忠義心”が根底にある。まあ世界配給レベルとでは比較する訳にはいかないが良心ある映画人は高配当、高収益金だけが芸術性をうっちゃる全てでないないのであるぞよ、、肝に銘じられい。