”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

クリストファー・プラマーのスピーチ、、

今年のアカデミー賞でやっと念願のオスカーを受賞したクリストファー・プラマー、、この人のスピーチをじっくり検証してみた。まあ予想していた事なので多分に準備はされていたとは思うのだがやはりその芸暦か、長い俳優生活から来るものなのか実に自然で堂々として歯切れの良い英語、これぞ”スピーチ”だぜ、、、どこぞの首相もこのくらい手元の原稿などに目もくれずに自分の言葉で語って欲しい、、そうすりゃ大分我々市民の印象も違ってくると思うんだがな、、、。
 
先ずスダンデイング・オベイションのなかで壇上に呼ばれると、、オスカー像を手に、、
”ダーリン、キミはボクより2歳だけ年上なんだぜ、、一体これまでのボクの人生、何処に行ってたんだい??”と会場を笑わせる。
 
”実は此処で告白しなきゃいけない事があるんです、、、、まだこの世に生まれる以前、母の胎内にいる頃からもうこのアカデミー賞でのサンキュー・スピーチを考えていたんですよ”、
 
”しかしもう有難い事に余りに昔の事なので忘れてしまいました”、
 
”でも、お礼を言わなければいけない人達の事は忘れていません”、、、、と続きアカデミー協会とメンバー、、最後にお嬢さんのアマンダそして奥さんにお礼を言い感謝の気持ちを伝える、、のだがその前に彼より数段若い助演男優賞としてノミネートされた人達全員の名前を述べて”キミ達のお蔭でボクが此処にいられるんだ、、”と会場に座った候補者を眺め渡す、英語では
”So Proud To Be Your Company”、、直訳すれば”キミたちと一緒にノミネートされた事を大変誇りに思う”、と結んでいるのだがこれには会場から大きな拍手が沸いた。82歳ともなればこの会場内、最高齢者な筈だがこの謙虚な気持ちを忘れていない、、今年の数多いオスカー受賞スピーチでも一番評判が高いそうな。
 
サウンド・オブ・ミュージック”のフォン・トラップ大佐から47年が経過している。一見イギリス人風な雰囲気や英語なのだが実はカナダ生まれで舞台活動が専門、映画界デビューは60年代になってからである。これからもどんどん活躍して欲しい貴重な俳優さんである。