”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”コントラバンド”(12年)

これは”Contraband”と言う原題そのままだがその意味は”御禁制品”、、で検索したが日本では公開されていない、、マーク・ウォールバーグケイト・ベッキンセールなんだがな、、この二人の知名度じゃ買い付けに至らないのかぁ??そのままカタカナ表記じゃナニかのバンドみたいだし、”輸出入禁止品”じゃもっとダメだな、”暗躍する密輸業者”、、やはり邦題は難しい。
 
フランス映画の秀作”地下室のメロディー”ではラスト・シーン、アラン・ドロンが盗み出した現金がプールに浮き出してしまい”ガチョーン”となるのだがこの映画ではプールじゃなくて海に札束がぎょうさんと浮いてくる、、それを引っ掛け棒で取り寄せ小型船へ、、最後は”シメシメ”だ、、、しかし大きく違うのはこちらは全部偽札って事だ。
 
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マーク演じるクリスは凄腕の元密輸業者、、今はまっとうに妻のケイト(役名も同じケイト)と二人の子供に囲まれて楽しげな生活をしている。ところが義理の弟がアホなヤツで麻薬の密輸に関わっている。パナマから帰りの船が沿岸警備艇に停止命令を下されやむなくその”ブツ”を海中へ、、逮捕は免れたがオヤブンは面白くない。”ブツ”の代価と諸々の経費でとんでもない金額を払えと攻められる、、。
 
其処へ出て来る兄ちゃん、こりゃ助けない訳にはいかない、でもこの兄ちゃんウォールバーグは麻薬はやらない、でやはりパナマでドルの偽札を印刷させその”御禁制品”を持って帰る事で最後のパナマ行きを承諾する。
 
この船の船長も元ワルだが彼の息のかかった仲間を要所要所に配して一路パナマへ、、大量の偽札を受け取るのだが指定された紙幣用紙じゃない、、微妙に何かが違うらしい、こんな商品は受け取る訳にはいかん、、と銃撃戦。同じ業者でもっと紙質が本物に近いものを持っているヤツを強奪して船に帰り無事保管する。この辺りはコンテナーを巧く使ってスピーディーな展開、時間に追われてなかなか緊迫したムードでお話が進む、、この中盤から終盤にかけては見応えのある展開だし意表を突く仕掛けでこりゃ映画館で見てもOKじゃないだろうか、、。兄ちゃんが船で色々やっている間、残された奥さんと子供達は先のアホな弟のせいで怒り狂っているボスに付け狙われ、監視される始末。家族を痛めつけるぞ、、と脅された弟、麻薬はやらんと言っている兄ちゃんには内緒でパナマで”ブツ”を仕入れて来てしまう。その麻薬を発見した兄ちゃんは怒るが義弟が兄ちゃんの家族が脅されている事を告白して彼も麻薬を運ぶ決心をする事に、、。
 
クライマックスはこの大型コンテナー船がアメリカ本土へ帰って来るところから、、沿岸警備艇が検査の為に乗船してくるが彼らの目を誤魔化して目まぐるしい展開の連続、大量の偽札も麻薬もこの時点では見ている観客にはどうなっているのか判らない、結局税関の検査も終わり、沿岸警備艇も何も見つける事が出来ずに去って行く、、ちゃんと兄ちゃんも義弟も通関を終えて上陸、何事もなく全員無事だ。
 
麻薬は何と船長の車に仕込まれていてクリスは義弟のボスを連れて彼の家へ、ガレージにある車から大量の麻薬を運び出して来るがクリスはその車でとっとと外出、入れ替わりにその船長宅へはパトカーが押し寄せて行く。そして画面は一転、、沖に出る小船、それが正確な場所に停戦して錨を狙った場所に落とすと、、何と例の偽札が大量に浮かんで来るじゃないですか、、それを別の悪玉に送り届けて報酬を受けてジ・エンド、、となる訳で晴れてアホ義弟の命は助かり、クリスの家族も安泰、、麻薬を狙ってた義弟のボスとそれを横取りしようと企んでいた船長は塀の向こうへサヨウナラ、、。
 
元ワルがもっと悪い奴らに勝ったと言う訳なんだが、多分この義弟はコレに懲りる事なく又、麻薬に手を出すんだろうな、、と言う終わりかたでした。