”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

原題は”After The Sunset”(04年)

”日が落ちた後”、、、これが邦題になると”ダイヤモンド・イン・パラダイス”、、こりゃ参ったな~、。映画を見りゃそりゃ何となく判るのだが”Diamond In Paradise”となると全くその内容も想像出来ないぞ。
 
イメージ 1普通はこんな風景を思い描くものだがこれは主演がピアース・ブロスナンサルマ・ハエックで04年に公開された”犯罪”モノだ。
 
マックスとローラは(ピアースとサルマ)はコンビを組む凄腕泥ちゃん、、それもダイヤモンドが専門と来ている。
 
ナポレオン皇帝が持っていたとされる高価な3セットあるダイヤのうち2個目をまんまと警備にあたるFBI捜査官のスタン(ウディ・ハレルソン)の目の前から盗み出し二人はバハマへ、、最後の大仕事を終え、此処で悠々自適な隠遁生活を送っている。とまあこれでワタシならハッピーエンドなんだが、、、しかし映画はまだ始まってから20分も経過していない、、。そりゃもう二人は飲んで、食って、寝て、、、三昧でお金には困らないし気候は良いしサイコウの気分なんだが、、島へ遊びに来るアメリカの観光客と知り合いになってもちっとも楽しくない、、そんな所へ先のFBI捜査官のスタンが”オレも遊びに来た、、”と言って訪ねて来る。マックスは不審に思いながらも暇つぶしに良いか、、とばかり豪勢なホテルに彼を泊まらせ釣りだなんだとつるんで遊びこける、。
 
其処へある情報が、、バハマ沖に停泊する豪華客船でダイヤモンドの品評会があるとか、、それには例のナポレオンが所有していた3セットのダイヤのうち最後の1個が展示されるそうだ。むずむずし始めたマックス、、島の犯罪組織のボス、ヘンリー(ドン・チードル)もこれには興味津々、。ローラはもう盗人稼業に戻って欲しくない、と夫々登場人物が各自の思惑で微妙に絡み始める、。
 
この映画も此処までは出だし快調、設定OK,舞台良し、主役もまずまずだし周りを固めるわき役陣も絶好調、、撮影や背景、、音楽も良いのだが肝心の脚本がはっきり言ってツマンネー、、。従って映画も、、途中からダラダラのダラ、、で折角の舞台が空回りしてしまった、、、。
 
最後はやるっきゃないんだからその盗みのシーンをもっと巧く撮れば良いものを、、、勿体無い事をした。ネタバレすると、、、もう客船は出港ま近、時間がない、、そこでマックスは盗む算段をヘンリーに伝授、一方自分とスタンとローラの3人は沈船の探検ダイビングへ出掛ける、、。そこで隙を見てスタンは客船に乗り込む。ヘンリーの配下の手下はあえなく逮捕、そのどさくさに紛れて釣竿を使って見事にダイヤを釣り上げる。脱出は仮装パーティに興じて船から海中へ、そして沈船探検中で何も知らない二人に合流してすべてが巧く収まってこれで今度は本当にハッピー・エンド。と思いきやどんでん返しが、、実はこれすべてスタンがそれとなく情報を提供してマックスの眠っていた泥棒心を引き出して彼にダイヤを盗ませたって訳である。ストレッチリムジンのなかでそのダイヤを横取りして一人シャンパンに酔うスタンなのだが、、、そうは簡単に問屋は卸さない。
 
まあ日曜の午後、何時用事があってもすぐ出掛けられる体制で見るには最適だったかな、、でも府に落ちない場面が満載だしどうもあれもこれもだと欲求不満になる、、今日はもっと良い映画を見よう。