”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

すっかりジャック・テイラーのファンです。

ある晩アイルラインドの由緒あるカソリック教会の牧師が教会内の通路で惨殺された。発見者は毎朝、教会の床を掃除にくる信者の一人ですぐに警察に通報、詳細な犯行現場検証や指紋摂取も行うが全く手掛かりが見つからない。時間だけが無益に過ぎていく中、”上司”を殺された牧師のアシスタントは自腹を切って私立探偵のジャック・テイラーを雇う事にする。
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ジャックは既に警察が捜査にあたっている殺人事件を自分が勝手に捜査する訳にはいかないと一旦はその依頼を拒否するのだがアシスタント牧師の”警察には知らせていない事実があるんです”の一言で捜査を引き受ける事に、。その隠された事実とは、、惨殺された牧師は敬虔なカソリックでありながらレイピストであり又、小児性愛症者と言う全く別の顔を持つ聖職者であった事である。
 
 
アシスタントがその現場に居合わせたのはもう20年も前の事だがマイケルとピーターと言う幼い子供たちを教会の一室に誘い出し無理やり暴行に及ぼうとする瞬間、当時は若きアシスタントとやはり教会に居住していた修道会のシスター二人に目撃されている。幸いにも幼い子供二人は助けだせたのだがその際にシスターがレイプの餌食になってしまった、。その現場に居ながら止める事が出来なかったアシスタントはこの罪は一生背負って行く覚悟でこれまで誰にもその事実を告げていない、。
 
と此処までは例のハード・ボイルド・タッチでお話が進んでいく、。別にどうって事のないアイルランドのおっさんなんだが妙に親近感がわく人物像でジャック・テイラーは今回も絶好調だ。
 
アイルランドの街中は寒そうだがそれなりで素晴らしい背景を提供してくれている。ジャックは前回、若いブライアンをパートナーとして迎えているのだが彼と警察時代の同僚だった刑事、ケイトがその単独捜査に色々と協力してくれる。警察の捜査状況もケイトを通じて知る事が出来るのが強みか。しかしまあタバコはプカプカ、、アルコールは飲みっぱなし、事務所もなく何時もたむろしているのは街のバーの一角、これじゃまさに”探偵はバーにいる”状態だぜ、、、探偵とアルコールは切っても切れない深い仲って事で万国共通だ、、。
 
そのジャックの捜査、今ではアイルランドで成功した企業家でもあるマイケルに聞き込みに出向く事から思いがけぬ展開に、、、マイケルは警察以外の人間に尋問を受ける言われはないと彼の訪問を拒否、質問にも答えない。ジャックは固くなに拒否するマイケルと当時一緒に牧師に暴行されそうになったピーターも何か知っているのではないかと勘ぐるのだが進展がない、。
 
そんな捜査状況下、今度はアシスタント牧師が襲われ瀕死の重傷を負う、更にはピーターがドラッグ摂取過多で死亡、警察では事故か自殺と言うことで処理されてしまう。ジャックは関係者が続けて襲われたり死亡するのは真犯人の意図があると判断するのだがマイケルや彼の妹にはアリバイがあり尋問さえ出来ない有様だ。
 
TV用に撮影された映画としては出来が良すぎる、劇場公開用の映画だってこんな秀作はそんなにないぞ、、私立探偵の地味な行動と推理の醍醐味、アクションシーンがある訳じゃないがじっくり探偵ジャック・テイラーを描いていて片時も目を離せない、、と言うか台詞のアイルランド訛りが強すぎてしっかり聞いていないと訳が判らなくなるのだ、、。
 
途中ジャックも襲われ大怪我をするが牧師にレイプされた元シスターに聞き込みをする辺りからやっと真相に近づく、ブライアンやケイトの協力もさる事ながら最後は思いがけぬ真犯人へ、、、。やっと事件も解決、お祝いに3人で祝杯をあげるか、、その場面で背後からブライアンが銃撃される、、見ている側も思わず”ええっー、、”となるのだが其処で”The End”、、、おいおい、こりゃ未だ続くのかぁ?で昨晩から消化不良になってます、、。
 
これでシリーズ3作を見たのだが事件は毎回完結でもジャックの周辺の事やら登場人物が微妙に繋がっている、放映される都度に録画しているのだが調べてみると途中が抜けているような、、残り2本くらいあるそうなので全部を録画してから制作順に並べ替えて見ていけばいいかな??