”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

イントロが素晴らしい映画、

始めよけりゃ終わり良し、、とまでは行かないがのっけからノリの良い映画、タイトル・ロールから思わず画面に引き込まれる映画がある。昔は制作会社のトレード・マーク、、それから配給元の商品登録、それからちゃんとしたタイトルが出て出演者が紹介され、おもむろに本編が始まった、、60年代にはオーバチャーとして最初にオリジナル・サウンドトラックの曲全部を聴かされてからやっと本編が始まる、、ってケースもあった。
 
近年はのっけから追っかけシーンだったり脱走の真っ最中、、或いはアクションシーンの連続でタイトルは10分以上も経過してからしか出て来ないってのもあるし、最後までマッタク出て来ない映画ってのもある。古いファンはそのタイトルや画面に繰り広げられる様々なタイトル・デザインから勝手に内容を想像してわくわくしたもんだが今のように単刀直入に来られると心の準備が出来てないよ、、。
 
そんな映画界だがこの二本は”正統派”でありながら最初の5分に内容が凝縮されているようで、それにもましてノリの良いBGMとでも言えるような背景の音楽効果でいやが上にも映画への期待が高まる。
 
 
この映画は”将軍の娘”(99年)でネルソン・デミルが原作を書いた本格的軍部ミステリーだ。主演はジョン・トラボルタ、そして背景になっている曲は古くからアメリカ南部に伝わるフォークソング”シー・ライオン・ウーマン”と言うものである。
 
映画用に歌詞には手が加えられていてオリジナルの歌詞ではないそうだがこれには映画館で見た時にすっかりやられちまった、、。原作は大変に良かったし映画も個人的には過小評価だと今でも思っているのだが実に原作に忠実に良く描かれた傑作だと思う。軍部の調査員を演じるジョン・トラボルタが同僚のマデレーン・ストウと将軍の娘を殺した犯人を追い詰めて行くお話し、、で”軍”と言う特殊世界に限定されたミステリー仕立ての映画だった。
 
そしてもう一本はこれ”インサイド・マン”(06年)、映画の出だしでは主演のクライブ・オーウェンが狭い場所から自己紹介、其処で何をしているのか、、の説明があるがタイトル・ロールと一緒にこのノリの良い”チャイヤ・チャイヤ”が始まる。
 
この曲が終わるまでに街角で銀行襲撃団の一味が夫々ヴァンに拾われ銀行へのご出勤となる、、。
 
98年のインド映画、”ディル・シ”の挿入歌なのだが実に巧みにメイン・テーマとして使われている。これはもうスパイク・リー監督に乾杯するっきゃないだろう、、、しかも続編の企画中とか、、こりゃ又、嬉しいニュースだ。
 
 
やはり映画館で最初に出会った時の”衝撃”は大きい、、現にこうしてTV程度の画面やYoutubeで見てもそんなに衝撃的な印象は受けないんだな、、、、これが。タイトルロールと同じで最初の出会いが肝心なんだな、、。