昨晩は9時半過ぎに住人から呼び出し、、、”管理人っ!!犬が吼えまくって煩いんだけど、、”っでこっちもウルサイナ~、と思いつつおっとり刀でご出陣。これまでペット不可だったのだが色々とありまして、市当局のお達しもあり”物件の所有者が所有物として飼っている場合は無理に退去はさせられない”との判例、更に裁判所で争った事例などを持ち出され已む無く管理組合で許可した曰くつきの住人のワンである。
生後3ヶ月弱で可愛い盛り、、チビのテリヤ系、動物愛護センターから貰い受けてきたそうな、、おっさんが駆けつけてみると鍵の掛かった格子戸越しに庭に放し飼いになっている。そりゃまだ3ヶ月じゃ吼えたくもなるさ、、しかも住人が不在、さては今夜は”花金”とかで出掛けているんじゃろう。ったく、、これだからオレは飼う事に再考を願い出て、反対したんだよ~、、。
人間だって僅か3ヶ月の赤ん坊を放り出して親は出掛けないだろう、、うん、最近はそうでもないか、。このちびワン、、ディディーと言ってメス犬、既におっさんとは面識もあり、一週間程前にさんざ地面に這いつくばって遊んでやった。そんな事を覚えているのか加齢臭のなせる技か、、私の顔を見た途端ウソみたいに吼えるのを止めちまった、、垣根越しに腕を差し入れ顔から足から胴体まで撫で回してやる。向こうも余程嬉しいのかおしっこをちびる程にはしゃぐ。こりゃヤバイな~、、立ち去れば又、吼えだすだろう、、そこで意を決して此方も垣根の反対側に座り込み、住人が帰って来るまで長期戦だ、、、、。
そしてもう10時半、、そろそろ一時間じゃないか、と思った頃にやっと帰って来たよ。見ただけで何があったかを瞬時に判断したようでもうこれ以上ないってくらいに低姿勢、、酔いも吹っ飛んだだろう。勿論こっちもとっくにだが、、其処でおっさんの”うんちく、、ホラ、言ったでしょ。幾ら我々は絶対に煩い犬も飼わないしちゃんと躾けをしてご近所の皆さんの迷惑にならないと誓約書まで提出してあるのに、この有様はどうするんじゃ~?”
ディディーの目は”ホレ見なさい、ワタシを放っていくからよ”と言っているような、、。で今朝早々にワイン一本持って謝りに来た、、”これじゃ月末にはワンセラーを用意しないとね”、、← これはおっさんの皮肉、最近遠慮せずちゃんと思った事は言う事にしている。今回も勿論、っで”今度二人だけで出掛ける時はうちへ連れて来てください”でこの顛末は終了、、しかしナンだ今度はお犬様の面倒まで見る事になっちまったかな??
そんな気持ち見事に表現した映画がこれ”Restless”、、不安で寝れないとか安定してない心情を言い当てた言葉で管理人、イヤそうじゃないディディーにはぴったりだ。
テレビ用に制作された3時間超えの映画で前後編に分かれている。時代は1976年、ルースが母親、サリー(シャーロット・ランプリング)を訪ねイギリスの片田舎、カンブリッジシャイヤーへ行くところ。
其処でルースは母親が実はロシアでエヴァ・デレクトスカヤとして生まれ、その後難民としてイギリスへ移住して来たのだと聞かされる。更には1939年にはイギリスのスパイとして活躍していたと、、。
もうこの設定だけで見る気満々でしょ、、シャーロット・ランプリングが現在のサリーを演じ、若い頃のスパイをヘイリー・アットウェルと言う女優さんが演じている。物語は情報部の上司で当時恋仲だったルーカスの指令でアメリカに潜入する事になりアメリカ大統領の側近を誘惑、果たしてアメリカはヨーロッパ戦線に参戦するのかどうかを探り出す大仕事を引き受ける。
先の任務は成功裏に完遂、そして次に受けた危険な指令は果たしてドイツ軍はアメリカ本土へ上陸する意思があるかどうかを探る事で詳細な戦略地図を中継陣営から手渡されるのだが、、どうもその地図に記載されているドイツ語の綴りがおかしい事に気付く。案の定、その情報自体が二重スパイから送られているもので仲間のスパイが一人一人抹殺されてしまう、、何処かに裏切りものがいると言う思いのなかエヴァは命がけでカナダ国境を越え無事越境、脱出、そのオタワで知り合った男性との間に生まれたのがルースである事が判る。
時代は流れて70年代だがいまだにサリーは不安な毎日、それがまさに”Restless”で自宅にはショットガンを置き万全を期している。そこからお話は過去と現在(1976年代)を行ったり来たりで誰が二重スパイで全ての根っこだったのか娘のルースと昔話に花を咲かせるが如くサリーは真相を追って行くと言うもので本格スパイ・スリラーとなっている。年月を経てその二重スパイだった人物を探し出す事が出来るのか、、それが出来ないとゆっくりと余生も送れないサリーは最後の罠を仕掛け、娘にその仕掛けを実行する為の策を手ほどきする。
シャーロット・ランプリングと言えばやはりこれ、、”愛の嵐”(74年)の官能的なダンスシーン、、を一番先に思い出す。つい最近は”デクスター”(TVシリーズ)でデクスターの心理監察官としてフルシーズン活躍したばかり。
この”Restless”では若い頃が、ヘイリー・アットウェル、、ちょっとボリュームがあり過ぎて似てないんだがな~、。
そして現在のサリーを演じた彼女はこんな雰囲気、、やはり昔の面影一杯、、熟年万歳!!
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知的な雰囲気はそのまま、、でした。本来は加齢と共に自分の好みも若い方に移行するもんじゃないだろうか、、ジュディ・デンチやシャーロット・ランプリングが好きな女優さんだなどと言っているようじゃダメかな??