”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

警察署長 ジェッシー・ストーン

原作はロバート・パーカー、80年代初めに”スペンサー・シリーズ”と言う私立探偵が活躍するシリーズを発表そのスピンオフシリーズがこの”ジェッシー・ストーン”シリーズだ。此方は97年頃から執筆されており早川書房が翻訳、発売更にはその多くがテレビ映画として映画化もされている。
 
そのシリーズ、初期の作品、”暗夜を渉る”をやっと見ることが出来た。主演は80年代に”マグナムPI”で主演を演じ人気のあったトム・セレック、、劇場用映画には92年に高倉健と共演した”ミスター・ベースボール”があった。確か中日ドラゴンズが全面的に協力して撮られた映画だったような、、。
 
イメージ 1
現役の選手生活終盤にメージャー・リーグからやって来たスラッガー、日本の習慣や環境に慣れずに巻き起こすドタバタ劇、最後にはチームの監督、高倉健の一人娘と仲良くなってしまう、、と言う内容だったが恐らくアメリカから来日した選手、誰もが遭遇するだろうな、、と思わせる場面の連続だった。今じゃ逆にマー君やダルちゃんはどうしているのかな、、と逆の立場を心配している。
 
まあ日本の選手がアチラへ行った場合はそりゃ通訳からトレーナー、関連するスポンサー企業からの応援に担当者の派遣、それに新聞記者諸氏、、に地元のファン、、たった一人で日本へ乗り込んで来るような状況には絶対にならない、、と言うことはドタバタする場面もなきゃ映画化も出来ないか、。
 
イメージ 2
これがジェッシー警察署長役のトム・セレック、とうに還暦を過ぎた署長さんだがパラダイスと言う架空のマサチューセット州の田舎町を舞台にハードボイルドな映画に仕上がっている。
 
最初の舞台はロスアンジェルス、其処の殺人課刑事だったのだが離婚→情緒不安定→酒浸り、、→クビ、退職を余儀なくされ愛車でやっとこさ今度は東海岸のボストン近郊まで幼犬の頃から連れ添っている愛犬のブーマと共に移動して来る。
 
このワン子が実に良い、、可愛いと言うのではないが実に忠実、何日もかけて東海岸へ車で移動して行く間も不満一つ言わずちんまりと助手席に座りひたすら通り過ぎる景色を眺めている、、こりゃ何やらヤバイ展開があるのかな、、、その心配が見事に後半に差し掛かる頃に的中だよ、。
 
捜査現場に行くのも一緒、署長室では何時もソファーで待機をしていたブーマ、気が付くと食欲がなくエサ皿にそっくりドッグフードが残っている。心配したジェッシー署長が獣医さんに診察させると、腎臓に腫瘍が、その女医さん”もう助からないですね、、楽にしてやったら”、、その簡単に所見を述べる女医さんが気に入らない、ジェッシー。ステーキ肉を与えたりするのだがすっかり元気なく歩くのもやっとの状態、ジェッシーは警察署長として先の女医さんではなく警察の監察医に安楽死を頼む、、その場面にやられた、、何もストーリーの本筋とは一切関係ないブーマの処遇、そんな場面は必要なかろうと思いきや注射を打たれぐったりするブーマ、、ダメだよこりゃずるい、、こんな場面をやるな~、、。四郎の時とそっくり同じ具合でもうこちららがグチャグチャ、、もう映画の内容はどうでも良くなってしまった。
 
映画自体はかなりはハード・ボイルドタッチ、、これは原作者のロバート・パーカー描くところのスペンサー・シリーズ同様なのだがトム・セレックが巧みに演じている。彼が署長さんに採用された時に早期退職をした前任署長が崖から落ちて遺体で発見される、、どうも街の銀行家兼大ボスと吊るんでマネーロンダリングに手を染めていたらしい事が判明する。その影には殺し屋が、、その殺し屋に付け狙われるジェッシー署長、、と其処から一気にクライマックスへ、思いがけない展開には遥かに遠いがこれもピリリと引き締まった映画になっている。
 
同じシリーズが7-8本あるのでこれからのお楽しみ、、もうブーマはいないから次から泣かされる事はないだろう、、待てよ、違う犬を飼うかな???
 
 
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
にほん映画村」に参加しています:もし気が向いたらクリックお願いします♪。