”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”セルマ”(14年)

このタイトルはアメリカ南部、アラバマ州の都市名でかのマーティン・ルーサー・キング師がモントゴメリーまでの道のりを平和行進した時の出発点として知られている。このところ鑑賞した映画は自伝が多い、それ以前にオスカーに作品賞候補としてノミネートされているものが自伝作ばかりで何時の時代でも事実に基づいた映画は評価が高いって事にもなるのか、、まあ出来が良くなきゃ何の候補にもならないのだが、。

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これで今年のオスカー作品賞、候補の8本中5本を見た事になるかな、、でも肝心の”6才のぼうや”は見れてない、、残るは”アメリカン・スナイパー”、イーストウッド監督も早く見に行きたいのだが体力的にも今日のところは限界だ。

この映画で主演を演じたデイビッド・オウイェロウォは”インターステラー”にも出ていたのだが今回は実に堂々とマーティン・ルーサー・キングを演じている。彼のオスカーノミネーションも納得だな。映画の後半はそりゃもうヘビー級ファイト並の映画で実に重厚なエンディングである。当時のジョンソン大統領をトム・ウィルキンソン、、おっ待てよ二人ともイギリス人じゃないか?日本の映画で韓国人俳優が佐藤栄作を演じたりすると横槍が入りそうだがその点、まあセリフは同じ英語だし多少のアクセントは違ってもあまり違和感はないのかな?

映画の舞台は60年代、、ケネディ大統領が暗殺され棚からぼた餅的に大統領に就任したリンドン・ジョンソン大統領(実際に劇中そんなセリフがある)が時の人権活動派、キング師と対峙する。序盤は背景を知っているので辛うじて”ああ、そうだったんだ、、”と納得出来る場面があるものの実際に起きた事件や騒動が日時や時間まで克明に表示されるのであたかもニュース画像を見ている気分だ。クライマックスは先のモンゴメリーまでの行進だがキング師の実に説得力のあるスピーチ、(実際に使われた文面)恐らく実際にキング師がステージから群衆に向かって問うたものより数段説得力がある。そりゃこちらはオスカー候補になったプロの俳優さん、渾身の見せ場、演技力だから実物より巧いのは当然か、、。

昨年公開された”それでも夜は明ける”や”大統領の執事の涙”と毎年南部を舞台に虐げられた黒人社会を取り上げた作品が映画化されている。ちょっと覗いたらこの映画、それに”それでも夜は明ける”にもエクゼクティブ・プロデューサーとしてブラッド・ピットの名前が出ていた。オプラ・ウィンフリーに至ってはコレでも結構重要な役どころ、それに”大統領の執事の涙”には奥さん役で出ていたし、、。どの映画も評価は高いがそれ以前にも南部を舞台にした映画は沢山あったっけ、、”風と共に去りぬ”はちょっと古すぎるか、、。

残念ながらこの映画は日本では未公開とか、、確かに劇場公開は難しいような、アクションがある訳じゃなし日本でも知名度のある俳優さんが主演って訳でもない、、題材だって我らおっさん世代が”若者”だった時代だ、、テレビは箱型でモノクロ、クルマは大型排気量のデカいアメ車、、だが着ているものにはそんな違和感は感じないし食べているのは今と同様サンドウィッチにコーク、、、、そりゃ当たり前か。 この時代に携帯電話でもありゃああやってセルマから行進しなくても良かったしかなり早い段階で選挙権も確保出来たのかな、、。


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