”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ナチュラル”(84年)

”スポ根”モノ、、その中でも野球が題材になっている映画は良く見ている。この”ナチュラル”(”The Natural")も確か公開されてすぐに映画館へ行った。主演はロバート・レッドフォード、それにロバート・デュバル、グレン・クロースやキム・ベイシンガーも出ていた。

イメージ 1原作は52年に書かれた同名の小説なのだが当時、40代後半のレッドフォードが遅咲きの”オールデスト・ルーキー”を演じていた。

この人とケヴィン・コスナーは実に多くのスポーツ選手や監督、コーチを演じている。”オール・アメリカン”と呼ぶべきかアメリカを舞台にした野球、フットボール、ゴルフと列挙に暇がない。

公開当時は失念していたのだがこの映画は大変評価も高く、オスカーやゴールデン・グローブにも複数の部門でノミネートされていたようだ。主題は野球界なのだが実在のチームは一切出てこない、、”ニューヨーク・ナイツ”と言う架空のメージャーのチーム名で背景は39年、35歳と言う設定で”ルーキー”デビューを飾るロイ・ホブスの物語である。

冒頭の場面は23年、19歳で自宅の裏庭で父ちゃんとキャッチボールをする”天才少年”、ロイ君の登場。ある日、その最愛の父ちゃんが心臓発作で敢え無く逝ってしまいその晩、何時もチャッチボールをしていた庭の木に落雷、その木が真っ二つに割れてしまう。ロイはその割れた樹木を丹念に削り自分用のバットを作りそれに”Wonderboy"と彫り込む。

投手として剛速球を投げるロイ君、マイナー球団からお呼びがかかり喜び勇んでシカゴへ出掛ける事に、、その途中の停車駅でメージャーのホームランバッターとして有名な選手と賭け事をする事になる。三球投げてホームランを打つか三振するかと言う賭けなのだがこの場面は無論三球三振で勝利、周りからもロイ君の将来に大きな期待が寄せられる。

しかし世の常、そんなに上手くは行かない、、車中で知り合った若い美女、彼女に一目惚れした事から事態はヘンな方向へ、、、この女性、演じるのはバーバラ・ハーシーなんだがそれが怖い怖い、、シリアル・キラーなんである。有能なスポーツ選手を狙って撃ちまくると言うおねいさんでロイ君もその牙に、シルバー弾を腹部に打ち込まれ彼女はホテルの部屋から飛び降り自殺、、。

そして場面は一転、、一気に16年が経過してロイさんは35歳、遅咲きのスラッガー・ルーキーとしてNYナイツへ呼ばれてやって来る。この16年間は一体何処で何をしていたのかの説明は一切ないのでちゃんと見てないと何が何だか判らなくなる、、待てよこりゃ時代が昔に遡っているんだろうか?と一瞬思うのだがイヤ、確実に年月が経過している。

昔の”投手”と言う名前は捨てて、、今度はバッターとして登場するロイさんなんだがチームの監督や仲間からは老いぼれ扱いで完全に浮いた存在、、モラハラパワハラ、、そしてセクハラと全部ハラいっぱいの球団生活が続く、。

ある遠征試合の最中、右翼を守っていたちょっと怠慢プレーが目立つ選手が打球を追って外野壁に激突、、その激突が原因で死に至ってしまう。さあ、やって来ましたロイさんの出番、、監督は嫌々、、仲間は”う~ん”な状態だが打たせたらそりゃ凄い、全部ホームランをかっ飛ばす大活躍で”Wonderboy"と共に球団の救世主だ。

しかし又、良いことは続かない、、古傷の影響か、ある日飲み屋で脇腹を抑えてぶっ倒れるロイ、緊急病棟へ運ばれるが其処で判った事は何と腹部から摘出したシルバー弾、弾は取り除いたが医者からは”アンタ、もう野球は辞めな、、”と非情宣言だ。

そこで辞めちゃもう見所がなくなっちまう。そして最後の試合、これに勝てばワールドシリーズ出場って大事な試合に駆けつけるロイだが、、三打席全部三振。もう脇腹からは出血するし良いところなし、、しかも9回の裏ランナー1、3塁で回って来た最後の打席、ファールを打った途端に真っ二つに折れた”Wonderboy"、、ありゃこりゃもうダメか、、と思いきや唯一チーム内で信頼の厚いバットボーイがつかつかと寄って来てこのバットを使ってと差し出す。

そのバットには”Savoy Special"の刻印が(Savoyは彼の名前)、、最初にロイが見せてくれた”Wonderboy"を手にした時から同じようなバットを作りだそうとそのバットボーイが丹精に木を削り作り出したバットだったのです。

そうなったらもうこれっきゃない、9回の裏の次の一球、この”Savoy Special"でサヨナラホームランをかっ飛ばすロイ選手でありました。そして球場内にはその昔、隣人だったアイリス(グレン・クロース)が微笑みながらロイ選手、現役最後の試合を見届けるのでした、The End.

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