”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”最高の人生のつくり方”(14年)

こりゃ又、どの方向から見ても柳の下のどじょう的な邦題だなぁ~、、”最高の人生のつくり方”(14年)、原題は”And So It Goes"なんだが、意味するところは”ケセラセラ”の心境、”そんな風に”とか”流れるままに”が一番近いように思う。

 
主演はマイケル・ダグラスダイアン・キートンのシニア・カップル、監督は以前”最高の人生のはじめ方”、”最高の人生の見つけ方”を撮ったロブ・ライナー、、なのでこれで”最高の人生指南書”シリーズの三部作完結って事になるのか??国内の配給元は絶対に意識して付けた邦題だな、、、何せ配役も設定も、それに原題も共通する事項や箇所は一切ない。

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この”つくり方”は日本では劇場スルーでいきなりアマゾンさんの扱いになっている、と同時にWOWOWが配給権を取得したらしく放映するにあたっては”最高の人生の描き方”だそうな、、。ストーリーの舞台は風光明媚なアメリカの東海岸、場所の特定はないのだがロケ地情報からいくとどうもコネチカットの海べりの街らしい。その小さな街で不動産屋をやっているオーレン(マイケル・ダグラス)頑固一徹、日本にもいそうな理不尽ジジイ役で他人の事には一切お構えなしでしかも寄せ付けない”モンスター爺”だ。妻を数年前に亡くし今は独身生活をエンジョイする元気なシニア、、一人いる息子とは完全に没交渉、そして素敵な海辺に建つアパートの隣に住むのがリア(ダイアン・キートン)、此方はご主人を亡くし今は街のクラブでしがない歌手生活、、でも歌っている最中に毎回ダンナを想ってか泣いちまって歌にならない、、と言う設定だ。
 
そんなオーレンのところへある日、一人息子が訪ねて来る。連れて来たのは9歳になる娘のサラ、オーレンの孫になるのだが今まで会ったこともないし息子に妻がいたって事も知らない、、息子はある事件の渦中にあり明日、刑務所へ召還される身だ。どのくらい塀の向こうで生活を余儀なくされるのか判らず思い余って親父の元へ娘を預けに来たと言う訳だ。そんな身勝手な息子に怒り狂う父親、、そんな頑固な親父と息子の間に入ったのがリア、、当初怯えて爺ちゃんに預けられる事を頑なに拒否していたサラもリアにはすっかり懐いてしまい”おばあちゃん”と呼ぶことにして取り敢えずはお隣のリアのアパートで生活するようになる。
 
う~ん、、、此処まで至極快調、さてどうやって”人生を作るのか”と身を乗り出すのだが、、、やはり近所に住む刑事の友人にオーレンが息子の元妻の所在を調べさせるあたりから失速気味の展開に、、、。要所要所このマイケル・ダグラスがとても父親似(カーク・ダグラス)なのにはギョッとさせられるのだがダイアン・キートンとの絡みがイマイチ巧くない、、演技力じゃなくてこれは設定が悪いんだと勝手に解釈する。
 
最近元気なシニアの映画が沢山あるし当然の事ながら我ら世代を対象に、ターゲットを絞り同世代の俳優さんが多く配役されている。ダスティン・ホフマンロバート・デ・ニーロしかりモーガン・フリーマンジャック・ニコルソン、、等々、、確実に収益を上げられると言う予想の元で企画され制作されるのだがやはり結果は良作と”こりゃ何だかなぁ~、、”とに分かれてしまうのは誠に残念至極、、折角の配役でも内容がちゃんとしてないと”ツマンネー”な結果に終っちまうと言う”作られ方”でした。
 
別にシニアに限定せずともこれは良くある設定、ワタシが長い間、”人生の指南書”としている映画、”40ポンドのトラブル”も同じような設定だった。実はこれも34年に制作された”ミス・マーカー”と言う映画のリメイクなのだが幼い少女が父親を亡くし見知らぬ男性に引き取られる設定、この映画では主人公はカジノの支配人、マクラスキー(トニー・カーチス)ですっからかんになった客が賭けの資金調達に行ったのだが交通事故死、戻ってくるまで預けられた少女にその支配人が事故の顛末を伝えられなくてモジモジ、、そして間に入って面倒を見るのがラウンジで歌手をやっているスザンヌ・プレシェットと言う配役だった。
 
監督はこんな映画は珍しいノーマン・ジェイスンで最後の追っかけになる舞台が開園後さほど時間の経ってないデイズニーランドと言う具合、不幸な目に遭った少女の夢を何とか叶えるべくスザンヌ・プレシェットを”妻”に仕立て離婚調停中で相手の弁護士から越境越え(州)で訴えられる危険を冒して、、と言う此方は誠にホロリとさせられる映画でした、、、因みにこの”40ポンド”(約18キロ)は幼い少女の体重である。

そんな古~い映画を思いがけなく思い出しちまったが此方は昨晩見たのにも関わらずもうすっかり忘れちまった、、。


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