何時も勝手に”パニクり映画”と自分では呼んでいるのだが70年代初頭から”パニック映画”、デザスター・ムービーと言うのが大量に制作されるようになった。日本国内の配給元が独自に命名したものだと推察されるが40年以上が経過しすっかり一つのジャンルとして定着している。
それ以前の”ゴジラ”や”地球最後の日”などはパニックというより怪獣映画、特撮映画と表記されていたので思いがけない重大事故発生や震災、、の現場から生還する事がパニック映画としての条件かも知れない。なかには”ジョーズ”や”アナコンダ”みたいな動物相手、”アウトブレイク”、”カサンドラクロス”のような細菌戦争、、、それに地球が破滅の危機に直面する”アルマゲドン”や”デイ・アフター・トウモロー”、そして宇宙からの侵入者と対峙する”インデペンデンス・デイ”、それに自然災害”大地震”までそりゃもう思いつくままに色とりどりの映画が制作されている。
多くの場合オールスター・キャストで”チョイ役”出演がその配役方法、群像劇スタイルに終始して悪いヤツは必ず成敗を受けちまう、、と言うのがお決まり。全員がそのまま助かるケースは少ないが善良で正義感溢れるリーダーが必ずいてこのリーダーについていく者、そうじゃないもの、、とこれは映画の進行上はっきりさせる必要があるようだ、。
そして久し振りに見たのが”タワーリング・インフェルノ”何と74年に公開された映画、、と言うことは今から41年も前じゃないか、、、ポール・ニューマンもスティーブ・マックイーンも若いし、ウィリアム・ホールデン、フェイ・ダナウェイ、フレッド・アステアも元気な頃だった。こんな映画だと何時の間にか家内もソファへ、、しかし”アレは誰の奥さん?”とか”何で階段から逃げられないの?”、”何でパーティを一番上の階でやっているの?”とか、、うるさくてしょうがない。”黙ってみてろよ”とは言ったもののこっちの記憶だってそりゃ曖昧だ、、”アレは若きジーン・シモンズさ、”と言っているのに、、”何さアナタの解説もいい加減ね、、ジェニファー・ジョーンズじゃないの”と来る、、知っているなら聞いて来るなよ、、。
スティーブ・マックイーンは収容所からバイクを乗り回して脱走するやら刑事に扮してサンフランシスコの坂道をムスタングで殺し屋を追いかける、、等など何をやっても格好良かった。
この映画では”タワー”を設計した建築士役、上層階に取り残された招待客を助け大活躍する。
途中から見たのだがそれももう何回見たことか、、でも喋りながらだともう気が散ってしまいあっけなくThe End、、、まあそれはそれで良いのだが。
そこでこの”パニック映画”のヒーロー達を探ってみた。
ビルの設計を担当したポール・ニューマン、そして市の消防士隊長、スティーブ・マックイーン、、サンフランシスコに竣工した高層ビルでの火災、138階のビルからさてどうやって脱出するのか、、。
”ポセイドン・アドベンチャー”(72年)
このヒーローは何と言ってもスコット神父を演じたジーン・ハックマン。大型客船が転覆してそこからの脱出劇、まさにデザスター・ムービーの幕開けだった。
”フレンチ・コネクション”に大抜擢されポパイ刑事を演じたのがこの前年、転覆した船内に残された乗客を先導して船尾へ進む神父さん。
最後は神父さんらしからぬセリフで神様と対峙するのだが彼を信じて付いてきた乗客は助かる、、。続編も出来たのだが残念な結果に、こりゃもう作らない方が良かった、、、。
空港の”管理人”にバート・ランカスターが扮して孤軍奮闘、大雪でまさにパニクる航空機をさてどうやって順に着陸させるか、、他の都市へ回避させるか幾重にも起きる事件に対応する空港管理官が大活躍。
後年シリーズ化され2、3、4と、、そして今度はコンコルドまで登場してアラン・ドロンが機長を演じたのだが、、この最初の一本っきゃ印象にない。ジョージ・ケネディが”裏方のヒーローと”してシリーズに配役されているのだが、、。
”激突”(71年)
これは異色なパニック映画。登場人物はデニス・ウィーバー、、そして執拗に追いかけてくる大型トレーラーの運転手の顔は一切判別不能、、、ただぶっとい腕だけが画面に出るだけのスティーブン・スピルバーグ監督の名前を世に知らしめた秀作だ、、でも”ヒーローは??”っとなると運転してたデニス・ウィーバーか?
”スピード”(94年)
時代はちょいと飛ぶがこの映画のヒーローはジャックを演じたキアヌ・リーブス。爆弾魔に50マイル以下の速度になると爆発するぞ、、と脅される路面バス。果敢にその爆弾魔に挑戦する我らがヒーロー、、キアヌ。
低予算高収益で見事に大ヒット、まさに手に汗握る展開でこりゃ絶対続編を、、と映画ファンが全員望んでいた、。するとあろうことかキアヌのヤツ、、役柄に縛られたくないそれに当時”ソルティ・ドッグ”と言うバンド活動の最中で忙しくて、、とか言って続編を降りちまった。そして別の配役で作るには作ったのだが大コケコッコー、、後日、キアヌ曰く続編を断ったのは”オレの人生最大の失敗だった”そうな。このジャックを2-3本やっていれば全く人生も違っていたかも知れない、。
これも同時代、やはりパニック映画のジャンルになるのか??まあヒーローは帰って来なかったのだが、、ジャック・ドーソンを演じたレオナルド・デカプリオ。この映画一本で世界中にデカプリの名前を知らしめた代表的作にして最初の出世作。
先日オーストラリアでもニュースで報道されたのだがこの有名なシーン、船の船首だろうがバルコニーの縁やクラブのダンスフロアだろうがハネームーンの二人が必ずや何処か場所を見つけちゃやるそうな、、。
それだけ有名なシーンとなっている”タイタニック”ヒーローは彼女を助けたジャック・ドーソン。さてデカプリオ、今年はいよいよオスカー獲りか??もうこのジャック役から20年近くが経過している、、。
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