”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ドミノ”(05年)


更にこれは実話の”賞金稼ぎ”のお話とくりゃスルーは出来ないだろう、、っとそんな入れ込みようで公開時に見たのだが、、。

まずはこの実在したドミノ・ハーヴィー(演じたのはキーラ・ナイトレイ)はかのリトアニア出身、イギリス経由の俳優、ローレンス・ハーヴィーの実娘である。一番印象深い出演作はトラビス大佐を演じた”アラモ”(60年)、そして同年エリザベス・テーラーがオスカーの主演女優賞を取った”バタフィールド8”では共演している。


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映画、”アラモ”では厳格で憎らしい程の大佐振り、圧倒的少数の守備兵、志願兵の指揮を取り左のデイビット・ボウイ、そしてデイヴィー・クロケット達と果敢にメキシコ軍のサンタアナ将軍と戦った史実で1836年のお話だった。

28年生まれで50年代中頃には性格俳優としてかなりの映画に出ている。黒澤監督になる”羅生門”のアメリカ版、リメイクの”暴行”(63年)ではポール・ニューマンが盗賊役、そしてクレア・ブルームが奥さんで彼が夫の役だった。

その彼は73年に僅か45歳で他界しているのだが三度目の結婚でやっと69年に生まれたのがこのドミノ嬢だった。物心ついた時には父のローレンスはおらずロンドンで生まれるも16歳でアメリカへ移住、様々な職業に就いていたようだ。

そして新聞広告から何がそうさせたのか”賞金稼ぎ”稼業へ入る、、。アメリカでは正規の保安官事務所や警察署が取り締まりきれない犯罪者を堂々と賞金を出して身柄確保を公募している。まさに西部劇の時代だが、、本当にそんな職業がまかり通っているのだ。そんな彼女の姿を映画化したのが先の”ドミノ”であったのだが、、。

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これはホンモノのドミノ。テキサス州あたりがその活動の拠点だったらしいが正規のルートで購入した銃器を持ち、ポスターに”お尋ね者”と出ているような犯罪者を日夜追っかけていた。実績のほどは何処にも記載がないのだが映画を見る限りかなりなムチャもやっていた、、それも事実らしい。

ただ、悔やまれるのはこの映画の出来だ、トニー・スコット監督らしからぬ映像処理、と言うか斬新なカメラワーク、そして設定が事実なんだろうがどうも上手く噛み合っていない。

主人公のご当人が実は映画の制作中にハリウッドの自宅で薬物過剰摂取で亡くなっているのが影響しているのかも知れないが、、。

それにしてもパパは45歳で胃がん、、娘は僅か36歳で薬物過剰摂取、、と何とも悲惨な家族である。

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此方は映画でドミノを演じたキーラ・ナイトレイ、、まあ凄まじい映画だったのだが監督、配役陣と揃っていてしかも実話、、なのに誠に残念な出来だった。パパの面影だけを偲んでおこう。


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