”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”彼は秘密の女ともだち”(14年)

14年に公開されたフランス映画、原題は”UNE NOUVELLE AMIE”、英語の題名は”The New Girlfriend"、それが邦題になると単に”女ともだち”じゃなくて”彼は秘密の”が付いてご親切に内容が少し判ってしまう。

イメージ 1左の”彼”がダヴィッド&ヴィクトリア、、(ロマン・デュリス)そしてその女友だちがクレール(アナイス・ドウームステイ)だ。

クレールとローラは小学校へ入った時からの親友同士、誓いを立てた生涯の親友同士として”契”を交わす、手のひらをナイフで切って握手、、とまあ前時代的な約束を交わしている。その二人の学校生活、卒業、、そして就職から互いに恋人に巡り合い結婚、、そしてローラの出産と僅か20分足らずで全部説明してくれる。そして愛らしい娘が生まれるまでは順風満帆、周りが羨む素晴らしい家庭だった。追いかけるようにクレールも結婚しご近所同士のお付き合い、双方のご主人も理解があって住んでいる家もかなりな豪邸、って事はご主人達もかなり羽振りの良い仕事をしている様子だ。

しかしフランスと言えど良い時期は長くは続かない、ローラが出産してすぐ発病、あっと言う間に痩せこけて敢え無く病死してしまう。可愛い娘を残されたダヴィッド、今度は孤軍奮闘日夜一人で娘を育てる決心をして産休を取りかつママの役目をこなしている。

そしてある日、ジョギングの帰り道にクレールがダヴィッドの元を訪ねてみると、ローラが赤ん坊を抱いてあやしているのでは思える雰囲気で見知らぬ女性がいるではないか。良く近寄ってみるとそれはローラの洋服だが着ているのは女装したダヴィッドだった。っで此処から一気にお話は核心へ、、。

最初赤ん坊が泣き止まずママの姿なら安心すると思いローラの洋服を着たと弁解するダヴィッドだがどうも彼には密かな女装願望があったようだ。この日以降、クレールと二人だけの秘密として女装の時はヴィクトリアとして呼ぶように懇願され街へ買い物、そして外食へと”新しい女ともだち”として二人はごく自然に振舞っていく。

そんな雰囲気でフランスの香りがプンプンする異色作でした。このダヴィットを演じているロマン・デュリス、スタイルは抜群だし線は細いしでその肢体からはとても男性とは思えない、、女装はハリウッドでもダスティン・ホフマンロビン・ウィリアムスが挑戦しているがもっと格段に”ホンモノ”に近い。ただヒゲが濃いのでちょっとなぁ~、、夕方には浅黒いアゴになっているし、、まあご本人も映画の中でその辺りは凄く気にしているのだが、。

イメージ 3
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映画は後半に入りクレールのご主人、ギリスも巻き込んで”彼と浮気しているのか?”と問い詰められるがそんな気はサラサラないダヴィット、彼は女装して外出出来ればそれでよし、後は赤ん坊の育て親として生きていれば何も望まない、、ってところまで行ってしまう。

お腹が大きくなったクレールと真ん中には6歳になった女の子を挟んで楽しげに散歩へ出ていく場面で、、Fin、となりました。

この二人最後まで似ているな~、、似ているな~、、と気になってしょうがなかった。数奇な運命と言うか不思議な感覚を持った映画、好みは分かれるが何となく納得出来るダヴィットの生き様でした。

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