”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”手紙は憶えている”(15年)

この映画は以前ブロ友の atts1964の映像雑記 さんにご紹介頂き見たいなぁ~、、と試行錯誤していた。そしたら何の事はないちゃんとFOXさんのラインアップに入っていた。我が家ではFOXさんの通常の契約とは別にネット配信にも加入している。そんな時は別に課金されるのだが(通常は6ドル)かなり多くの作品を劇場公開より数ヶ月遅れるだけでダウンロードして見ることが出来るのだ。

原題が”Remember"、、もう邦題とその内容をそこそこに知っていないとこの原題では見ていないと断言出来るくらいだが主演がクリストファー・プラマー、、あの”サウンド・オブ・ミュージック”のウォン・トラップ大佐でアレは65年の映画だった、てっきりイギリス人かヨーロッパ生まれと勘違いするのだが実際にはカナダのトロント生まれの俳優さんでもう御年87歳になるのだ。

その”お爺ちゃん”の復讐劇、と言っては余りに端的過ぎるのだが要点は戦中、アウシュビッツに収容されていたゼブ(C・プラマー)が友人から手紙を受け取り当時のナチで一家の惨殺に関わっていたと思われる責任者を捜し求めて成敗を下すと言うお話である。プロットの組立、それに一旦寝ると過去を忘れちゃう、、と言う認知症の老人を操って戦争犯罪人を追いかけると言う思いがけない展開に最後まで目が離せなかった。

イメージ 1このおっちゃん、、もう見ていて大丈夫かい?と思わず声をかけたくなっちゃうくらいヨレヨレなのだが列車、バス、タクシーを乗り継いでアウシュビッツで受けた恨みを晴らすべく最後はアメリカの西海岸、リノまで遠距離を旅することになる。その執念たるや、、凄まじい爺いちゃんである。

彼の”施設”での仲間がマーティン・ランドウで認知症の彼は毎回手紙を読まないと自分が何処にいてナニをしているのか、、奥さんは何処にいるのかさえも毎朝起きる度に思い出せないのだ。

そんな彼がマックス(M・ランドウ)が書いた手紙の指示に従って暗殺の旅に出るのだ。この想定はかなり衝撃的なものがある、、特に最後まで行くと、、どんでん返しと言う意味ではないのだが真相が判明する、これがまたかなり衝撃を持って見る側を襲ってくるのだ。

なかなかこんな映画は劇場公開されない。そりゃ地味だしドンパチだってありゃしない、でも見終わってボクシングのボディブローじゃないが結構効いているのである。最後の一発でノックアウトされる映画ではないのだが見ている間にジワジワとボディに的確にパンチが届いている、、そんな感じである。見終わってしばしソファから立ち上がれなかった、、確かに世代的にはより主人公に近いものがあるしあの執念は何処から来たものか、、それに毎朝昨晩の記憶がない、、(これはかなり近い)そんな事を思ったら動けなかったのだ。いや~、、こりゃ非常に奥が深い秀作クンである。ご紹介頂き感謝感謝、、やはりブロ友さんありきの映画生活である、、、。

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