”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”13時間ベンガジの秘密の兵士”(16年)

原題は”13 Hours: The Secret Soldiers of Benghazi”、、そんなタイトルをFOXさんのラインアップに見つけた。てっきりインドのベンガル地方(?)と勘違い、あっちの統一戦争を描いた映画だと思ってチョットだけよ、、と見始めたのだが家内の”ご飯ですよ~、、”の呼びかけにも応じる事なく一気にクライマックスまで144分を堪能したのであります。時としてこんな秀作にぶつかるから気をつけて調べてないといかんのだ。

イメージ 1古くから”時間”が付く映画は多くあった。思い出しても”36時間”(64年)ー ノルマンディ上陸場所を特定する為にナチが仕掛けた罠、それを担当するロッド・テイラーと罠にハマってしまうジェームス・ガードナー、、そして彼を助けるエヴァ・マリー・セイント、、。

”96時間”(08年)ー 原題は”Taken"だが元CIAの凄腕リーアム・ニーソンが娘を取り返すのに孤軍奮闘するお話。

それに”48時間”や”127時間”なんてのもあったっけ、。

そしてこの”13時間”に戻るのだがこれは実に内容の濃い映画に仕上がっている。そりゃ最初から最後までドキューン、バグワ~ン、、バンバンバン、、の連続アクション戦争映画なんだが実話に基づいた秀作くんである。

背景は実際に12年にリビアベンガジで起きた事件、アメリカの在外公館が襲われた襲撃事件がテーマである。この事件は我々にも記憶が鮮明に残っている、何故だか報道規制があったので詳細が伝えられる事はなかったのだが実際はこんな悲惨なテロ事件だったと言う事がこれで判明した。

配役はもう殆んどおっさんの知らない人たち、、ジョン・クラシンスキーとかジェームス・バッジ・デール、、でも監督はかのマイケル・ベイ、この名前を拝見して”パール・ハーバー”か?或いは”アルマゲドン”、、それとも”ザ・ロック”か??と期待感は高まったのは確かである。

12年、リビアベンガジは世界で最も危険な場所のひとつに指定されていた。各国は過激派の攻撃を恐れ、多くは大使館から職員を退去させていたのだが、米国のクリストファー・スティーブンス大使ら職員4人は市内を訪問する。予算の都合のため護衛が1人もついていない上に、駐在地は大使館ではなく、再三の本国への要望にも応じて貰えず警備が手薄な領事館であった。

米国はベンガジCIAが秘密裏に設置しているアネックス(The Annex)だけを残し、民間軍事請負業者のチーム「G.R.S.(グローバル・レスポンス・スタッフ)」が職員を保護していた。

過去にアメリカ同時多発テロ事件が起きた同日9月11日の夜、アンサール・アル=シャリーア武装集団によってその領事館が攻撃されてしまう。 G.R.S.チームは大使救出を志願するが、アネックスとG.R.S.は事実上存在していない組織となっており、CIA職員らは一貫して待機を強く命じる。 ついに領事館は制圧・放火され、一時的に護衛に就いていたリビア人部隊は逃げだし、セーフルームに隠れていた大使らも巻き込まれ被害が拡大。 我慢の限界に達したG.R.S.チームは命令に背き領事館へ向かい死闘の「13時間」が始まるのであった。by 部分ウィキ

そんな背景でそのGRSへ派遣されていた元CIA職員(兵士)が僅か6名の精鋭でその公館を死守すべく立ち上がる物語だ。”戦場の六人”とでも表現出来るか、、しかし本国からは一切の支援が来ないのだ。先のスティーブンス大使は当時のヒラリー・クリントン氏に200回以上に渡って警備人増強を依頼し続けたが叶わず、殺害されてしまった。恐らくそんな背景があるので本国でも公開が遅れたのではないだろうか?特に昨年は大統領戦が一年続いたので映画が当時のアメリカ政策を暴露する事にでもなったら大騒ぎだ、。

アメリカの海兵隊とか戦闘機の援護射撃もなく公館で孤立無援となってしまう職員たち、、テロの首謀者は一般市民を戦士に使っているし子供まで担ぎ出しているような、、その昔、”アラモ”(60年)と言う映画で戦闘が終わりあたり一面に転がった死体のそばに佇み涙に咽ぶ親族が途方に暮れるシーンがとても印象に残っている。それを彷彿とさせるシーンがあり一瞬、ジーンとさせられた。それが敵側の精鋭兵士であっても彼らを思い涙を流す子や親がいる、、それでも彼らはテロを西側諸国に対する”聖戦”、それが最良の方法と言うのだろうか??決してアッラーの神様だって無辜な人間を犠牲にしてまで彼らの主義主張を頑なに押し通せ、、とは教えていないと思うのだが、、。

そんなメッセージがガンガン響いてくる映画でありました。日本国内ではいきなりDVDデビューらしい、”アルゴ”(12年)はイランの大使館員を保護して脱出させる為に”フェイク・ムービー”制作、”ブラックホーク・ダウン”(01年)は舞台がソマリア多国籍軍VSゲリラの市街戦と何れも事実を基にした秀作である。ジャンルとしては同じなのだがこの”13時間”は配役が馴染みがない分(それに戦闘で顔が汚れてもう誰が誰だか、、)目を奪われずにストーリーにスンナリ入れたような、?

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