”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”羊たちの沈黙”(91年)

原作を書いたのはトーマス・ハリスで原題は”The Silence Of The Lambs"と邦題はそのまま直訳されたものだ。ジャンルとしては犯罪スリラーものだが”猟奇殺人”と言ったほうが良いかも知れない。92年にはオスカーに7部門でノミネートされ5部門、作品、主演男優、主演女優、監督、脚本と主要部門を制覇した”秀作”である。

その監督、ジョナサン・デミが僅か73歳で昨日亡くなった。74年からずっと監督業を続け多くの作品を手掛けているのだがやはりこの”羊たちの沈黙”が頂点だった。

イメージ 1原作を忠実に映像化した手腕は勿論だが主演の男女二人が夫々ノミネートされオスカーを手にするケースは長い歴史でもそんなに頻繁に起きる事ではない。

しかも作品、監督、脚本で5冠となると、、これを超えるのは”地上より永遠に”(54年)まで遡るしかないかも、、あっちは主演男女じゃなくて助演男女と言う違いはあるのだが、。

イメージ 2主演のお二人、クラリスを演じたジョディ・フォスターと一世一代のメイクと演技で圧倒した、ハンニバル・レクター博士のアンソニー・ホプキンズ、やっぱり若かったなぁ~、。


ジャンル的に大別すりゃ”’ミステリー”だが”ゴッドファーザー”のようなマフィア一家を描いたモノや”チャイナタウン”のように私立探偵が活躍するハードボイルド”ミステリー”とは大分趣が違う。でも原作あっての映画化、それも恐らく映像化は無理じゃないか、と言われていたかなりエグい描写のある長編小説をスクリーンに再現した手法、しかもオスカー戦線で総取りするくらいの完成度の高い作品に仕上げたのは何と言っても監督、ジョナサン・デミの功績ではないだろうか?

この映画、その内容からして女性層からの支持は余り期待出来ないのだが新米FBI捜査官、クラリスが連続殺人事件の捜査に抜擢され、極めて厳重な刑務所にいるハンニバル博士に犯人像についてプロファイルをして貰う、、そんな設定で何時かこの殺人鬼に心を通わせてしまう揺れる女心を見事に演じたジョディ・フォスターには共感して貰えるかも知れない。

さてこの映画をトップ・ランキングに持ってくるには”ミステリー”のジャンルに”猟奇或いは怪奇殺人”の項目を作るかな?すると”セブン”とこれが上位?”組織犯罪”は文句なしに”ゴッドファーザー”だし、、私立探偵が活躍する”ハードボイルド”では”チャイナタウン”だろう、、。すると”これまでに見た最高傑作は?”何て場合は全部ジャンル別にするしかないだろう。

ちょっと脱線しちまった、ジョナサン・デミ監督、ご冥福を祈ります。


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