”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”シェーン”は生きている??

ジョージ・スティーブンス監督、アラン・ラッド主演、53年に公開された”シェーン”は西部劇の名作である。昭和28年と言えば日本では早川電機が日本で初めてテレビを販売した頃で何とちっこい白黒が17万円以上もした、、。

それとちょっとウィキを見たらこの年からNHK紅白歌合戦(第4回)がテレビ、ラジオで同時中継となり大晦日に放映されるようになった記念の年でもあったらしい。そして洋画と言えば”禁じられた遊び”、”地上より永遠に”、、などが公開された年でもある。

洋画ファンなら一度はご覧になっている筈のこの”シェーン”、ストーリーは誰でもご存知なのだがラストシーン、ジョーイ少年が”シェーン、、、カンバック、、”と叫ぶシーン、振り返りもせずにシェーンは馬上の人となり遠くに見える山並みを目指して去って行くのだ、、さてこの後、彼はどうなったんでしょう?

イメージ 1

実はオリジナルのフィルムは118分、それを編集して世界各国で放映されたバージョンは90分なのだ。じゃその差は一体どうなっているんだ??これはかねてからの映画ファンの疑問である。ワタシが初めて見たのは東京は東銀座にあった”東劇”と言う劇場で恐らくリバイバル公開時だったのでカットされた90分バージョンではなかったのか??後年アメリカで見たバージョンは118分もなかったがジョーイ君に叫ばれて去っていくシェーン、山中に馬を進めるシーンがワンカットだけ入っていた。するとシェーンの左腕が何やらダラリと垂れ下がっているのだ。それもほんの一瞬なんだが、、、。

そんな如何にも謎っぽい終わり方があったのだが;

98年に公開された”交渉人”と言う映画ではダニーに扮するサミュエル・ジャクソンと交渉人、クリスのケヴィン・スペーシーが劇中こんな会話をしている。爺製字幕付きです、、、。

Danny Roman: I like westerns, like Shane.
(オレは西部劇が好きなんだ、例えば”シェーン”、、)

Chris Sabian: It's interesting that you pick one where the hero dies.
(何だそんな主人公が死んじまう映画を選ぶなんて)

Danny Roman: What are you talking about? He doesn't die. He rides off into the sunset, and that kid says "Come back, Shane!"
(何言ってるんだオマエは?彼は死んでないぜ、、。馬に乗って夕陽の向こうへ去っていくのさ、ホラあのガキが”カンバック、シェーン”って言ってたじゃないか)

Chris Sabian: That's a common misconception, in the last frame he's slumped over on his horse.
(それが一般には間違って認識されているって事さ。最後のシーンで馬から転げ落ちるのさ)

Danny Roman: So he was slumped, slumped don't mean dead.
(馬から落ちるって、落ちたからって死んだ事にはならんじゃないか)

イメージ 2

と劇中無実を訴えて交渉人のクリスを呼びつけたダニーと一番の山場でこんな会話をしているのです。これは何も初めて映画で語られた事でもなく古くから本当はどっち?とアメリカだけに留まらず世界中で”シェーン”ファンの間では実しやかに論議を醸し出している話題なのです。

もしリバイバル公開版を見ていなければ、、恐らくワタシもダニーと同じ認識でシェーンはあのまま去って行った、、でもアメリカで見たロング・バージョンから行くと上記のクリスのセリフじゃないがどうもその後、左腕を伝って血が、、そして馬から落ちて、、と言われても納得してしまうのですが、さあどっちにしましょう?

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
にほん映画村に参加しています:
もし気が向いたら(向かなくても)クリックお願いします♪。