”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”グリーン・カード”(90年)

これはちょっと忘れていた映画だ。主演はフランスのジェラール・ドパルデューとアンディー・マクダウェル、そして監督がシドニー生まれのピーター・ウィアーでジャンルとしてはロマンスになるかな?

海外生活をしているとこの”グリーン・カード”と言うのはどうしても気になる代物である。この場合はアメリカ独特の呼び名だがさてオーストラリアじゃ何と言ったか、、別にカードはなくて単に”永住権”って言われているかな?確かに永住目的に諸外国からやって来た連中の最初の関門がコイツだ。普通の観光ビザじゃ最長3ヶ月っきゃ滞在出来ないしこのオーストラリアでも現状はかなり厳しい移民局の審査がある。

イメージ 1フランスからやって来たジョージ(G・ドパルデュー)は何とかニューヨークに住みたいのだがそれには永住権が必要、、であの手この手で奮闘するお話である。お相手のブロンティ(A・マクダウェル)の事情は永住権じゃなくて彼女の場合は未婚では入居出来ないアパートへ住みたい、、っで二人が偽装結婚と言う非常手段に訴える展開になって行く、。

市内の結婚登記所で一組のカップルが結婚式を挙げた。だが2人は今日が初対面だった。園芸家のブロンティは安くて温室のあるアパートに住みたかったが、そのアパートは単身者では入居できない、、一方アーティストのジョージは、グリーン・カードを得るためにアメリカ人の妻が必要だった。

お互いの利害が一致した2人は書類だけの結婚(偽装結婚)をし、望みのものを手に入れた。ところがある日、入国管理局の調査員が偽装結婚でないかをチェックするために家を訪れるという。根掘り葉掘り質問する調査員を何とか誤魔化したものの、ひと月後の本格的な調査の面接に備える必要があった。お互いの趣味や生い立ちを暗記しポラロイドカメラで新婚旅行や休暇時に楽しんでいる様子を演出し画像に残したりと涙ぐましい努力を、、そして移民局のインタビューに備える事になるのだが、

そりゃ斬った張ったはないし市内を車で走り回る訳でもない。でも二人が遭遇する”事件”が結構タイムリーで彼女の両親やボーイフレンド、、それに女友達の登場などで誰に真実を告げていたのか、、そしてその理由は何でだったのか、、見ている方も一瞬混乱してしまう。ボーイフレンドにしてもやっと越したさきの温室付きアパートへ入れて貰ってもそこには”ハズバンド”がいたら泣き叫べば良いのか怒り狂えば良いのか、、爆笑すれば良いのやら、、そんな場面の連続だ。

でも全体的にコメディとは言えない作風、、監督のピーター・ウィアーは一人で脚本も書き、プロデュサーとしてもクレジットされているし一人三役をこなしている。代表作”刑事ジョン・ブルック目撃者”(85年)、”トウルーマン・ショー”(98年)、”マスター・アンド・コマンダー”(03年)、等があったがこの映画もかなり評価は高いんじゃなかろうか??