”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ザ・クリミナル合衆国の陰謀”(08年)

う~ん、、この映画08年に制作されているのだが原題は”Nothing But The Truth"と言う。所謂法定用語で”真実のみを述べます”と言う宣誓時の常套句だ。それが邦題になると一転、”ザ・クリミナル合衆国の陰謀”と飛躍してしまう。

主演はケイト・ベッキンセイルマット・ディロンそしてヴェラ・ファーミガで相変わらず色っぽいのだ、、。まあケイトがこれまでのアクション満載の役柄とは違ってかなり演技主体の役柄、これまで見た映画では抜群の出来ではないだろうか??

イメージ 1お話は実際に起きた”事件”でニューヨークタイムスの記者だったジュディス・ミラーの活躍と苦悩を丁寧に描いている。

その事件とは南米はベネズエラ、映画の冒頭アメリカ大統領の暗殺未遂事件が勃発する。”サンタイムズ”紙の女性記者レイチェル(K・ベッキンセイル)は、ベネズエラの関与を否定する報告文書があったにも関わらず政府がそれを握り潰したとする事実を掴んで記事にする。記事は大スクープとして反響を集めるが、レイチェルは情報提供開示請求を拒否したことから、”法定侮辱罪”として判事の判断で収監されてしまう。

”サンタイムズ”の編集部からバックアップを受け、レイチェルは国家権力と戦うことになる。一方、レイチェルの記事によって、ベネズエラの関与を否定する報告をあげたCIAのスパイであることを暴かれたエリカ(V・ファーミガ)が射殺される事件が起きる。激しいショックを受けたレイチェルだったが、それでも情報提供者の名前を明かそうとはしない。レイチェルの一件は最高裁で争われることになる。弁護士バーンサイドは「表現の自由」と「メディアの役割」を強く訴えるものの、国の安全保障が優先されるとしてレイチェルの訴えは退けられるのだ。

そのエリカは女の子、レイチェルは男の子が同じ学校へ通っているのだがレイチェルがエリカはCIAの工作員である事を暴露してしまったためエリカの人生そのものがひっくり返ってしまったのだ。報道陣に追われ子供は学校へも通えない状態だ、、そしてどうしても情報源を明かさないままでレイチェルの収監は1年に及び、遂には夫レイとも離婚、息子ティミーの親権も奪われてしまう。

そんな彼女を目にしてホール判事は収監には意味がないとして釈放を決めるが、納得できないFBI特別検察官デュボア(M・ディロン)は、釈放直後のレイチェルを改めて法廷侮辱罪で逮捕する。真実を明かせば5年の刑期が2年に減刑されるよう計らうが、拒むのならば情報漏洩がエリカの死を招いたことについて法廷で徹底的に糾弾すると詰め寄るデュボアに対し、レイチェルは条件付きで取引に応じる。2年の実刑を受けることになったレイチェルは刑務所へ向かうバスの中で、エリカがCIAのスパイであることを初めて知った時のことを思い出す。それはレイチェルの息子ティミーの同級生でエリカの娘であるアリソンとの何気ない会話だった。つまり、情報提供者はエリカの幼い娘だったのだ。

あああ~、、最後まで書いている。学校から出掛けたバスの中でレイチェルが誰の娘か知らずに悪ガキから助けたお嬢さん、、その会話が、”これはママから誰にも言っちゃダメよ、と言われてるんだけどママはアメリカのヒミツを担当してるの、この前は南米へ行ってたのよ”、、この時の女児との会話が元ネタだったのです。登場者は全員が躍起になってCIAの内部にスパイがいる??或いはホワイトハウスから情報が漏洩したんじゃなかろうか?と全員が疑心暗鬼になっている状態でレイチェルは遂に最後までこの情報源を明かすことはなかったのです、、、。

これは見応えのある映画でした。情報源を明かせと周りから追い詰められ刑務所へも召喚、、自身も離婚、そして子供の親権まで剥奪され当事者の女児のママはCIAの工作員であった事が発覚して殺されてしまい、、それでも守り通した信条をかなり良くケイト嬢が熱演していた。残念ながら日本では未公開でいきなりDVDデビューしているそうな、。