”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”クリーンスキン 許されざる敵”(12年)

おお~、、これは意表をつくかなり奥が深い映画だった。主演が普段は悪役ばっかりのショーン・ビーンなのでそりゃ日本の配給元は手を出さず、、DVD化はされているようだが劇場公開はスルーだった。共演しているのがシャーロット・ランプリングで背景はイギリスの”秘密情報部”と来ればワタシのようにメシを放り出して見るファンはいると思うのだが、、。

まあ原題の”Cleanskin"ってのもちょっとなぁ~、化粧品開発の舞台裏みたいでこれもいかんかったか?邦題はそのまま”クリーンスキン”として副題が付いているが本来の意味は”犯罪歴のないキレイな過去”と言うような意味でこれはスラングだ。

イメージ 1確かに他の配役はさほど知名度のある人たちじゃないし監督だってハディ・ハジェイグと言う人で経歴も何も記載がないので何も判らないのだ。

愛する妻を無差別テロで殺されたユアン(S・ビーン)は世間に身分を提示出来ない情報部の隠密捜査員で上司のシャーロット(C・ランプリング)
から指令を受けては捜査にあたっている。

ロンドン市内で護衛業務に着いている時にスーツケース一杯のセムテック爆薬を知らない二人組に強奪されてしまう。防弾チョッキを着ていたお陰で撃たれたものの軽傷で済んだがシャーロットからもその上司スコット(ジェームス・フォックス)からもこの失態はどうするんだ、、と責められる。

そんな時に市内のカフェで自爆テロが勃発、詳細を検証すると盗まれたセムテックが使われていたようだ。

此処までは快調、絶好調、、息をつかせる間もなく物語が進んで行く。そして一転して6年前に、、アシュと言う若者、大学では法科を専攻するイギリス生まれのイスラム系の学生だ。その彼と恋人のケイトと楽しい学園生活を送っている様子が描かれていく、。そして今度は3年前に飛ぶ、其処ではアシュは校内で知り合ったイスラム系のおっちゃんに感化され徐々に彼らが迫害を受けイギリス国内でも悪者として見下されている現状を打破するにはああするべ、、こうするべ、、、ともう学生を洗脳しているんじゃなかろうかと言う場面が続く、。

そんな背景から若くて思想に染っていない学生をリクルートして反社会のセル組織を作り将来はテロ組織を作り上げる様子が描かれていく。この辺りは非常に丁寧で何でテロなのか、かなり説得力のある描写が続くのだ。

対する捜査の側はユワンに助手として若い兄ちゃんが帯同する事になる。まず先の銃撃で警護していた武器商人のオヤジ、襲われた時に反撃をしたのだが銃のタマが抜かれていた。それを不審に思い、出掛ける寸前まで一緒に居た娼婦を探し出し尋問する。そんな地道な活動が続きやっと娼婦の口から弾を抜くように指示した人間の元へたどり着くのだ、、。

ああ~、、腹が減ってきた、、このところ”お~い、飯は?”と言ってもなにも出て来ない、、なのでチョッくら自炊をば、、。