”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ズール戦争”(64年)

実際に起きた”ズールー戦争”を背景にスタンリー・ベーカー、マイケル・ケイン、ジャック・ホーキンズを主演に迎えて制作された戦争大作だ。舞台は大英帝国が支配していた南アフリカのズールー王国で時代は1879年。映画で描かれたのは”イサンドルワナの戦い”で総体的にはズールー戦争に於いてズールー王国は独立する事なく終戦を迎えるのだがこの”イサンドルワナ”では大敗を期してしまう。

この戦争よりちょっと前、1836年にはアメリカはテキサスで同じような戦闘が繰り広げられメキシコに反旗を翻したテキサス守備隊が”アラモの砦”で183人の勇敢な守備隊全員が戦火に散っている。イギリスをこの守備隊、ズールー王国をメキシコに例えるとまさに同じような独立戦争で先の”イサンドルワナ”では砦に残っていた兵士が全員戦死しているのでかなり共通した戦争と言えるのではないだろうか?映画では突然、ズールーの軍団が攻撃をやめて撤退するのだが被害は甚大だった、。

映画の制作もこの時代、CGも何もないので膨大なエキストラを招集して大掛かりなセットを設置、気が遠くなるような準備期間を経て撮影された一作だ。

1976年には原題”Zulu Dawn”が”ズールー戦争”の邦題でバート・ランカスターやピーター・オトウール等の主演でリメイクされている。

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1877年の南アフリカ、神父ウィット(ジャック・ホーキンス)は娘マーガレタ(ウーラ・ヤコブソン)とズール族の集団結婚の踊りを見ていた。そしてズール族の酋長と平和的な友好関係を話し合った。ところが、ズール戦士がイギリスの駐屯部隊1200名を虐殺したということが伝えられ、華やかな結婚式の会場は大混乱に陥った。

ズール族が神父の伝導所を襲うことは必定である。神父はそこに駐屯する指揮官チャード(スタンリー・ベイカー)に撤退を申し入れたが拒否された。チャードは神父親娘を立ち去らせブロムヘッド(マイケル・ケイン)と計って砦の死守を決意した。イギリス軍は将校8名と兵卒97名、ズール族は4000名と予想された。ズール族は戦闘に長じている。整然たる戦闘隊形を組んで押し寄せて来た。by映画.COM

 

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映画は緊迫感一杯で歴史的には最後どうなるのかは判っていてもついつい乗り出してしまう、、この時代の戦争映画としてはかなり見事な作品に仕上がっているのだ。