”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”深く静かに潜航せよ”(58年)

原題は”Run Silent, Run Deep”と言ってアメリカの海軍大佐が自身の体験談を書いたもので58年に映画化された。邦題は”深く静かに潜航せよ”、、もう邦題からして実に見応えのある骨太の潜水艦映画だ。

主演はクラーク・ゲイブルとバート・ランカスターで監督はあのロバート・ワイズ、この頃は陸、海、空を背景にかなり多くの戦争映画が公開されている。この映画もその背景は真珠湾攻撃から一年後の事で舞台になるのは日本の豊後水道で宿敵となるのは日本軍の駆逐艦”秋風”である。

今日は終戦記念日だが1945年の同日、その僅か13年後にこの映画が制作されている。主演の二人は当時人気絶頂の頃だった、、ハワイの真珠湾が潜水艦の基地になっていて其処の軍港から出航する艦長と副艦長の二人、。両人とも根っからの軍人気質で艦長のリチャードソン(C・ゲイブル)は前回の任務で”秋風”に自分が乗っていた潜水艦を撃沈され多くの仲間を失っている。ブレッドソー(B・ランカスター)は部下の信任が厚く今回の任務ではてっきり自分が艦長として出航するものだとばかり思っている。

そんな背景なので突然リチャードソン中佐が再び艦長で自分は副艦長ってのが気に入らない。それに海上では連日徹底した訓練を実施し古い仲間たちも面白くない、その艦長の極端とも思える猛訓練や厳しさには何か魂胆があるのでは、、っとブレッドソーは懸念するのだが潜水艦は豊後水道へ徐々に近づいていく、。

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ヨーロッパ戦線なら見ていても余裕だがこんな映画の場合は困惑する、、”秋風”の艦長やらその部下も出て来るのだがそれがどうも本物の日本人が喋っているセリフじゃないのだ、、こんな場合こそ後日、ホンモノの日本人が吹き替えれば良いのに、。

何れにせよ数多い潜水艦映画の中でも秀作である事は間違いない、そりゃCGなんてものが限定されている時代、ミニチェアの潜水艦や駆逐艦を使っているのだが波や飛沫の大きさ、、それに爆破規模が異様に大きくてバランスが悪いのだ。そんな重箱の隅をつつくような鑑賞はせずに男臭い二人の演技を楽しもう、。