”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”スペースカウボーイ”(00年)

まさに”オールドシネマ”そのままに20年前に公開された作品だ。オーストラリアで公開されたのはそのミレニアム年の猛暑、熱風が押し寄せる夏の真っ盛りだった。家のエアコンじゃ耐えきれなくて近所の個人経営の映画館へ逃げ出したんだ。オージー達でも同じ考えなのか週末の昼下がり、古っちい小屋は満席だったような、。

しかし余り多くの観客が押し寄せたせいなのか映画のスタート直後に空調冷房機がストライキを起こしてダウン、ステージの前にデカい扇風機を置いて風をまき散らすと言う有様、前列の席は良いが後の方は暑くて堪らなかった。観客からはブーイングで確か冷たいドリンクを無料で配ってたな、、。

そんな思い出があったが映画はクリント・イーストウッド監督、主演、そして同年代のトミー・リー・ジョーンズドナルド・サザーランド、ジェームス・ガーナーとが組んでスペース・シャトルに乗り込むと言うロートル宇宙飛行士の大活躍映画だった。

映画の出だしは58年、空軍のテストパイロットたちが宇宙飛行士に向けて訓練中、しかし軍での継続は中止になり代わってNASAが設立される事になる。結局当時訓練していた4人は宇宙へ行く事もなくそのまま軍に留まりその後退役している。この辺りは実際に起きた事を巧く取り入れており軍からNASAへ移行した経緯が描かれている。

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それから40年後がこの映画の本筋になっていて今や悠々自適に趣味に生きているフランク(C・イーストウッド)は昔の上司に呼び出される。ソ連崩壊後のロシアで引き続いて使われている通信衛星が故障。ロシアと協力して修理を行うことになったNASAが調べるとかつてアメリカが作った宇宙ステーションに使われているシステムが故障しているようでその設計に携わったフランクが呼ばれたと言う訳だ。

そしてそれを修理しに宇宙へ行く事になるのだがフランクはかつての仲間を招集し帯同する事を条件に承知するのだ。現代基準の身体的トレーニングに辛く過酷な宇宙飛行士としての訓練期間を経て昔の4人の仲間がやっと宇宙へ飛び出す、、と言うお話だ。

まあ宇宙へ行って衛星を修理して帰って来るんだとお話しにならないのだが案の定、その通信衛星へ着いてみると、、何と其処には核弾頭が6発も整備されアメリカ全土の各都市に狙いが定まっている。慌てたフランクはNASAへその事実を告げロシアの将軍に確認を取ると、、米ソが緊迫した軍備開発を進めている最中にKGBがフランクが開発した設備一式を盗み出し自国の衛星に応用した事が判る。

そこからロートル4人と若いNASA乗組員2名で核弾頭を解除すべく限られた時間内であらゆる手段を講じるのだが、、この辺りからもう緊迫する場面の連続、20年くらい前だともうCGはかなり最新式、整備や設備はチョイと古いがそれでもプロダクションデザインは今の映画と遜色ない。主演の4人も我ら世代に一番馴染みがあった俳優さんだし女っ気は余りないが最後までハラハラドキドキと見れた娯楽作品でした、。