”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ノースライト”、、そして”市長死す”へ

たまたま録画してあったこの二作品、現在ブックオフから原作をお取り寄せ中である。”ノースライト”はNHKが制作放映したドラマで先日、前編が放映され次の土曜日に後編が放映されるらしい。何と言っても映像化されたものには宮沢りえが出ているので全編を最後まで”完走”してしまった、。そのタイトルロールで判明したのだが横山秀夫が原作者だった。これがもうストライクだった、。

そして翌日、遭遇したのが”市長死す”、これは松本清張の短編集にあったもので50年代後半に書かれている。それが2012年にドラマ化され(設定はかなり大きく現代版として変えられている)J:COMの邦画チャンネルで放映された。此方は出番は少ないもののかなり重要な役どころで木村多江が扮している。

横山秀夫に関してはこれまでかなり読んでいるが警察内部の腐敗や権力闘争にスポットライトをあてた作品が多く、ずば抜けた才能のある刑事さんが事件解決に向かう、、と言う訳ではない。何となく何時の間にか事件の渦中にどっぷり、その中でもがきながら真犯人に迫って行くスタイルが気に入っている。

松本清張はこりゃもう推理小説の王道、犯人探しに徹するがそれは何時も警察関係者って訳じゃない。意外な人が事の真相を追及していくうちに真犯人に辿り着く、と言う作風でこの”市長死す”でも全く捜査には素人の”花屋の主人”で亡くなった市長の甥っ子が主人公になっている。

ノースライト”の概要は、、;

 

一級建築士の青瀬は、信濃追分に向かっていた。たっての希望で設計した新築の家。しかし、越してきたはずの家族の姿はなく、ただ一脚の古い椅子だけが浅間山を望むように残されていた。一家はどこへ消えたのか? 伝説の建築家タウトと椅子の関係は? 事務所の命運を懸けたコンペの成り行きは? 待望の新作長編ミステリー。-ebookjapan

 

f:id:guch63:20201215093804j:plain

 

”市長死す”の方は、、;

 

市議会議員の笠木公蔵(反町隆史)のもとに、伯父である市長の田山与太郎イッセー尾形)が死んだとの連絡が母親から入った。まじめ一辺倒の市長が公務中に突然姿を消し、数日後にある温泉で遺体となって発見されたのだった。市長はすでに無断で6日も議会を欠席しており、横川市庁舎にて行われていた定例市議会では市長に対する野次が飛び交い、場内は騒然、市長の秘書・矢崎(春海四方)が責め立てられていた。

 

f:id:guch63:20201215093840j:plain

此方はそんなスタートだが松本清張の名作、”砂の器”を彷彿させる場面が幾つもありやはりあの手法はあの作品だけのものでは無かったと確認出来る。それにラストシーンではあの”ユージュアル・サスペクツ”そっくりな場面がある、時系列で行けばこっちの方が古いのであっちの監督はこれを見たんじゃないか?と疑ってしまった、。

何れもかなり読書欲をかき立てるもので来週はどっぷりこの二作品にハマってみよう。