”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”太陽はひとりぼっち”(62年)

確か東京の日比谷劇場だったと思うが公開時に映画館の片隅に座っていた。しかしながら”太陽がいっぱい”(60年)と違って画面を見ながら字幕を追って理解出来る映画じゃなかったし当時の中学生には全く持って難解、理解不能な映画だった。ただ背景に流れるミーナが歌うところのテーマ曲にはヤラれた、。

それともう一人、アラン・ドロンの相手役だったモニカ・ヴィッティ、彼女のナニをやっても嬉しいのか楽しいのか全く判らないアンニュイな表情は子供心にも鮮烈なイメージだった。そのモニカ・ヴィッティが90歳で生涯を終えたとの訃報が入った。

1931年、ローマ生まれの彼女はアントニオーニ監督に見いだされ”情事”(60”)、”夜”(61)、”赤い砂漠”(64)等の話題作に出演、脚光を浴びた。長年”パートナー”として二人三脚だったが二人は遂に結婚するには至らず74年以降は映画界からも身を引いてしまった。出演作は少ないしワールドワイドな活躍を継続していた訳でもない、、にも関わらずこの映画の時の表情はしっかりと記憶に残っているのだ。

 

 

現地やヨーロッパ諸国ではどんな扱いだったんだろう、、?まあ日本でも恐らく彼女を知る映画ファンはとっくの昔に還暦を迎えた人達だとは想像出来るが、、。90歳で亡くなったと言う事はこの映画が公開された当時は32歳くらいだった筈だ、そんな年上の彼女を好きになるって事はオレも随分と年増好きな映画青年だったんだなぁ~、。

 

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こんな表情だけを覚えておこう、、合掌。