イギリスのBBCで制作された本格派刑事ドラマで主演がアラン・バンクス(スティーブン・トムプキンソン)、そして彼を取り巻く捜査陣に珍しくアニー(アンドレア・ロウ)とヘレン(キャロライン・キャツ)と言う二人の性格の違う敏腕、美形刑事さんが配されている。
”刑事モース”の舞台、オックスフォードの田舎町と違って、まあこっちも田舎町だがウェスト・ヨークシャーのブラッドフォードが舞台になっている。ロンドンから大分北へ行ったところだが人口約200万人(オックスフォードより都会)なので札幌みたいな感覚じゃなかろうか?
シーズンは2010年にスタート、各6話だったり8話になったりするが2016年にシーズン5が8話まで制作されそこまでで終了してしまった。たまに前編、後編の二部構成になるが毎回完結する凶悪犯罪を描く手法は他の作品同様だが同じ殺しを扱う日本の刑事ドラマとは大きく違う。
ナニがそんなに違うのか良く見ているがまず最初に脚本が違うし夫々の俳優さんの演技力もかなり違う事が判って来た。そりゃツッコミどころがない訳じゃない、、でも時間を掛けて丁寧に編集されている事も判るしプロットの組み立てが実に巧みである。
これは万国共通なんだが良くある殺しの動機だって金銭絡みから復讐、嫉妬、異性絡み、単に親が子を守る為に犯した殺人、とほぼネタは日本でも同じである。
でも日本の警察官僚主義じゃないが縦社会に捜査陣は一同に会して訓示を垂れたり士気向上を盛り立て鼓舞するような場面はない、、むしろ個人プレイで捜査の指揮を執る現場の責任者が(DCIと呼ばれる主任刑事)班をまとめる役割でそれが殺人課の担当警視、そして署長へと割と所轄内では風通しが良い。
まあその構図が面白いと言う訳だが日本のはどうも組織の系列騒動に重きが置かれてしまい飲み屋での意見交換とか捜査会議が多いような気がする。このDCIバンクスは7人編成くらいの班を仕切って捜査に当たるがアニーは当初、内部調査を命じられてやって来た監察官だ、そしてヘレンは厳格な性格で曲がった事が出来ないティーンエイジャーを頭に4人の男の子を持つ切れ者だ。
そんな二人をどうやって指揮するのかが見どころでもありシーズン3ではシングルマザーになったアニーを想うバンクスがかなりキワドイ捜査を進める事になる。
にはある事件で犯人確保の最中に不手際がありヘレンが微妙な立場に立たされる事に、、。毎回事件は終わるのだが終盤になって止められない状況になるのが常で今回も一気にシーズン3を見終わってしまった。