”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”007 / ノータイム・トゥー・ダイ”(20年)

映画館で公開初日の一回目を見たのが昨年の10月1日だった。それから4ヶ月後、早くも有料配信が始まったのだが最初の一週間は何と吹き替え版のみの配信、、最近配信される映画の主流がドンドン吹き替え版になって行く、、これは由々しき問題だ。

 

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確かにガキの頃はTVから流れて来るベン・ケーシーやドクター・キンブルの声は日本語吹き替えだった。アレは一説にはTV画面がちっこいので字幕は読み難いと言うTV局の配慮だとか聞いた事がある。それにヨーロッパじゃかなり昔から映画館でも吹き替えがあったり前でジョン・ウェインが流ちょうなフランス語を喋っているのを聞いた時は腰を抜かしそうになった。しかし吹き替えをやっておられる諸氏には悪いのだがセリフも演技のうちじゃなかろうか?

言い回し、アクセントにイントネーション、声の強弱やタイミング、無論プロの諸氏はそんな事は充分承知の上でそれなりにマイクの前で”声の演技”をされている。しかし先日、画面を見ずに隣の部屋からその吹き替え版を聞く事があったのだが明らかにセリフを誇張した言い回しと歌舞伎のセリフみたいな居丈高で妙にひっくり返ったような声、こりゃ100%吹き替えだと判る微妙な不自然(?)さが満載なのだ。

そりゃ声は似せる必要はあるにせよどうにも馴染めなかった。毎回思うのだが”刑事コロンボ”の小池朝雄氏、あの語り口は有名だが実際にピーター・フォークの声や言い回しとは大分違うしデイビット・スーシェが長年演じていた”名探偵ポワロ”だって、熊倉一雄氏のイントネーションや妙にフランス語訛りが入ったポワロとはマッタク違うのだ。オリジナルの声を無かったものにして最初から吹き替え版に馴染んでしまえば何ら問題はないしごく自然にドラマに入り込めるのだが、、。

っとそんな事が頭を過ってしまいこの007も有料配信が始まってから一週間は無視していた、、そしたら遂に昨晩字幕版の配信にありついたのだ。550円の課金はモノともせず躊躇する事もなく慌ててポチ、、っと課金OKボタンを、。

そして最後のサッチモが歌う曲まで大満足した2時間40分でありました。劇場観戦した時に書いたようにこれはもうスパイ映画とは言えない、アクションを配したラブストーリーだった、と言う最初の印象はちっとも損なわれなかった。まあそれを良かったかダメだったよ、、と感じるファンは大勢いるのだがアクション映画としても一級の出来じゃなかろうか?

しかし最後の10分くらいに家内が帰って来て”又、007ですか?”と言っている、、”何時の作品?”と言われて”10月にアンタも一緒に見に行ったヤツさ”と言ったらシラーと消えていた、。一緒に見に行った映画でも共用出来ないとは、、それこそ金返せだ、。