”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ザ・チーム ヨーロッパ大捜査線”(21年)

アマゾンが配給してくれたシーズン1だけのエピソード8話で終わるドラマだった。背景はドイツ、ベルギー、デンマークから抜擢されてやって来た欧州合同捜査チームの活躍なんだが夫々一人っきゃやって来ない。なので精鋭部隊とは言っても僅か3人だけのチームでうち二人が女性と言う設定だった。

画面ではシリアから難民として逃れて来たカップルが予定していた密航船に乗れず次の出航まで民間人が運用している難民保護施設へ辿り着く場面から始まる。其処には同じような境遇から西側へ逃れるべくやって来た人たちがいるのだが深夜、謎の人物が侵入し7人全員が銃殺されてしまう。

 

f:id:guch63:20220220120936j:plain

 

一人だけ逃げおおせたのはマルーと言う女性でラップで腹に巻いた金の版画像2枚を抱えている事が判る。どうやらそれは古来シリアに伝わる財宝の一部で銃撃で殺されてしまったボーイフレンドが残りの2枚をやはり腹に巻いていたらしい、、。つまり4枚で対になる財宝でシリアの混乱から逃れそれをロンドンの大英博物館へ届けるのが目的だった事が次第に判って来る。

そんな展開から目が離せず一気に3話まで進んでしまった。しかしどうもその事件の捜査に選出された”ザ・チーム”の面々の魅力が乏しいのだ、、唯一の男性隊員は5人の子持ちらしいがアタマだけはジェーソン・ストラットンだが性格が悪くてどうにも馴染めない、、デンマークからやって来た女性隊員は一見ブロンドのケイト・ベッキンセール風だがどうも魅力に欠ける、、もう一人のフランスからやって来た女性の方はFBIの”クラリス”風でメガネ顏がちょっと魅力ありげなんだが何となく存在感が薄いのだ。

しかし背景はデンマークからブルッセル、シリア、ロンドン、、ドイツの各地へ飛ぶので見ている方はかなり疲れる。それも瞬間移動するので途中から一体此処はどこ?アンタは誰?状態になってしまう。幾らヨーロッパは狭い、とは言っても車を飛ばしてやれコペンハーゲンやらベルリンへと瞬時に移動されると見ている側がそのスピードに追いつかないのだ。おまけに数か月前の出来事に遡ったりすると大混乱を起こす。

内容的にはこのシリアの財宝争奪を軸にテロ組織の動向を探り壊滅作戦を繰り広げ、殺人の真犯人を追ってヨーロッパ中を駆けまわり幾重にも張り巡らせた謎を解明して行く手法はシリーズものとしては常套手段だ。それにチームが一致団結するってのも良いがいかんせん3人じゃなぁ~、、やはり此処は”ヨーロッパ戦線の7人”とかもっと専門的な知識を有する精鋭部隊の活躍が良かったような?

タイトルの副題は”ヨーロッパ大捜査線”とは言うが単にアメリカ南部で起きた殺人事件を扱った”夜の大捜査線”の方が断然秀作だった。まあもう一年分課金されているのでこの分返してくれとは言わないがもうちっと魅力ある配役は無かったのか?