原題もハッキリって訳が判らない、、”The Silencing"(静寂とか無音の状態を指す)と言うのだが本編の内容とは余り関係がないのだ、それをカタカナで邦題にして貰ってももっと意味が不明だよ、。新しい映画だが劇場公開には至らなかったようだし十把一絡げで買い付けさせられたうちの一本、そんな背景じゃ凝った邦題はつけられなかったと言うのが真相だろう。
でも映画は犯罪ミステリーファンにはかなり興味ある展開で主人公の設定も好感が持てるんだがやはりツメが甘いと言うか内容がイマイチだった。アメリカとカナダが手を組んで制作されたようだが舞台は寒そうなカナダの森林地帯、、;
野生動物保護区の管理人、レイバーン・スワンソン(ニコライ・コスター=ワルドー)は5年前に失踪した娘(グウェン)のことを思い出しては懺悔する日々を送っていた。そんなある日、レイバーンの下に「女性の遺体が湖で発見された」との一報が飛び込んできた。
「もしや娘では」と思いすぐさま病院に向かったレイバーンだったが、遺体は見知らぬ女性のものであった。しかし、この一件をきっかけに、レイバーンはグウェン失踪事件の真実に近づいていく、、
っと此処まではかなりイケる、、冒頭は荒涼としたカナダの大地を流れる河に何やら赤いものが流れている、、。そしてカメラがアップされるとそれは流されて行く死体だと判る。この出だしは衝撃的で先のレイバーンとは何の関係もなく(?)レイバーンが確認に行った時には赤いシャツは着ておらず裸なので見ている方はうん、これは誰だ?っといきなり突っ込まれる始末だ。
そのレイバーンは密猟者を摘発する為に森の中に隠しカメラを仕掛けているのだがある日、若い女性が逃げていく様子が捉えられている。そしてその後を追う不審な男、慌てて現場に出向いてみるとその女性は辛うじて魔手を逃れ隠れたがレイバーンは何者かにボウガンで襲われてしまう。肩に矢じりの付いた矢を受け怪我を負うが何とかその若い女性を助け自分の監視小屋へ戻る事が出来る。
同じ頃、町の保安官、アリス(アナベル・ウォーリス)は死体の身元を調べる為に捜査を開始する、、そんな二人が全く接点のない別の事件を捜査している様子だったのが連続殺人事件に発展し二人の捜査が同じ方向へ向かっていく。
かように題材と背景はベリーグッドなんだがナンか空回りしているんだな、、何が行けないのか?レイバーンは森林で禁漁区を管理しているくらいだから悪いヤツの扱いはお手の物、アリスは魅力的な女性で独身、、恐らく最後は、と思いきやそうはならないし演出がどうもしっくり来ないのだ。
最後は意外な真犯人が判りハッピーエンドにはなるがどうもスッキリしない終わり方で続編ありき、、でもシリーズ化されたモノじゃなし単独で終わっている。マイナーな制作元が手軽にTV放映用にそんなに予算もかけずに作った、そんな映画でありました。