”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”グリーン・ゾーン”(06年)

06年に公開されたアメリカ映画らしいが全然知らなかった、、主演はマット・デイモンで監督は”ジェイソン・ボーン”シリーズでタッグを組んでいるポール・グリーングラス。それが事実を基にしたサダム・フセインの”大量破壊兵器隠匿”の暴露映画になっている。原題の”Green Zone”とはイラクのバグダット市内に設けられた安全地帯の事でサダム亡き後、連合軍が仕切る事になった暫定地域だ。

ロイ・ミラー(M・デイモン)率いるMET隊(移動捜索班)は、WMD(Weapon of Mass Destruction;大量破壊兵器)の隠された倉庫があるという情報のもと出動したが、そこは何もないただの廃工場だった。作戦の失敗はこれで3度目であり、ミラーは情報に誤りがあるのではないかと主張したのだが、上官はそれを無視しようとする。

納得できないままの次の作戦の途上、イラン・イラク戦争を経験したイラク人フレディの情報提供をきっかけに、断片的な情報が段々と繋がっていく。アメリカ政府の高官パウンドストーンの妨害に合いながらも、戦争の原因たる情報の提供者「Magellan(マゼラン)」に同じく怪しさを感じるCIA捜査官や記者を味方につけ、隠された真実を追う。byウィキ

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大筋はこんなだが事実として我々が知っているのはサダム軍にはそんな余力はなく実際にそんな”大量破壊兵器”は持っていなかったと言う事で同じアメリカ軍のなかにはその事実を捻じ曲げ武器庫を解体する振りをして将来イラクが平常を取り戻した暁には米国の影響力を駆使したいと考える国家権力、それを隠蔽工作する軍部の上層部がいた。

そんな内容だが思いがけず緊迫感がありマット・デイモンをリーダーとする大量兵器を探す部隊とそれをさせまいとする同じアメリカ軍の葛藤が上手く描かれている。早い話、同じアメリカでもCIA対軍部の対立と言う図式なんだが武器に頼らず本気で母国の再建建国を望み宗教の対立を超えて尽力する”将軍”がCIAに狙われてしまう、、と言う何とも理不尽な結果でアメリカが其処まで介入する必要があったのか?と言う一種の反戦映画になっている。