”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ヴェラクルス”(54年)

10時からのアメフト中継、ダラス・カウボーイズミネソタ・バイキングスの好試合が終わってチャンネルを変えると丁度NHKのBS2で”ヴェラクルス”が始まった所だった。そしてもう何回目になるんだか、そのままソファに釘付けでThe Endまで、。

しかし面白いもんで毎回何か新発見がある。今回はビックリしたが何と若きチャールズ・ブロンソンが出ているのを発見した。尤もタイトルロールには、”Charles Buchinsky”と書かれているのでこりゃ判らないでしょ?それに”地上より永遠に”でバート・ランカスターと共演してたアーネスト・ボーグナインも出ていた、。

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原題はメキシコの港町、”Vera Cruz”で主演のゲイリー・クーパー以下アメリカの俳優陣は全員がロケに参加、長期滞在を余儀なくされたそうだ。有名な逸話として丁度この映画の撮影時、ハリウッドではオスカーの授賞式があり主演女優賞には”ローマの休日”のオードリー・ヘップバーンがノミネートされていた。そして会場に映し出された映像に登場したのが前年度主演男優賞を受けたゲイリー・クーパー、そして促された彼が封筒を開けるとそこにはオードリーの名前が、、それが実に最初のオスカー主演女優賞受賞になったのです、。

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この映画の時代背景は1866年、アメリカの南北戦争が61年から65年だったので終戦直後の事で主演のベン・トレーン(ゲイリー・クーパー)は南軍の生き残り将校、因みにトゥームストーンの”OK牧場”でワイアット・アープ兄弟が決闘をしたのは81年なのでこの15年後だった。もう一人の主演を演じたガンマン、ジョー・エリン(バート・ランカスター)は西部を流れる大悪党、ゴロつき仲間を何人も引き連れ金になる事は何でもやると言う風来坊一族だ。

そんな二人が結託してメキシコへ運ばれる金貨300万ドルを強奪しようと計画を練るアクション西部劇になっている。終盤メキシコ革命軍に加担したりで一転二転するがラストは典型的な西部劇のエンディング、ベンとジョーの”真昼の決闘”となるのです。

これはもう何回見ても実に素晴らしいシークエンスのエンディングでこれまでベンが最後にジョーの拳銃を改めるとタマが残ってない、、”ナンだお前、タマがない”っとセリフがあったとばかり信じていたのだがそれがないのだ。これにもビックリした。字幕もないしベンの口も全く動かないのだ、、これまで長い間上記のセリフがあったとばかり信じて疑わなかったのにそれが思い違いだったとは、、オレは実にいい加減な映画ファンだったんだ?