今日で籠城一週間になる。この間、ツルツル路面のなかコンビニへ一度行ったきりで後は早朝のゴミ出しだけ、、それに一人だと極端にゴミの量も少ないしトイレットペーパーなんかちっとも減らない。でも流石にミルクもパンも無くなってしまい冷蔵庫は空っぽ状態、昨晩は洗って炊くのも面倒なのでパックの白米に納豆(+長ネギ)&これもフリーズドライの味噌汁だけで済んでしまいハッピーアワーは休業状態連日、ノンアル生活を続けている。
そうなると今度は話す相手もいないので一人カラオケでもやらない限り声を出す事もないのだ。こんな風に高齢者の孤立化、引きこもりが進んで行くんだろう、と素直に納得している。
そんな昼下がりにチョイ見を始めてそのまま最後まで見たのがこの”ブラック・サンデー”、ジョン・フランケンハイマー監督によるテロ襲撃を扱ったかなりの秀作だ。主演はロバート・ショウ、、で他の配役はかなり地味だが背景は”黒い9月”と言うテロ組織を描いたトーマス・ハリス原作の映画化だ。
絶対に過去に見ているハズなんだがどうもリチャード・ハリス主演の映画と勘違いしていたようだ、あっちは”ジャガーノート”と言う貨物船舶を強奪する話だったか?終盤に舞台になるのはスーパーボウルの会場、この年はピッツバーグ・パイレーツとダラス・カウボーイズとの決戦でマイアミが舞台だったが此処でやっと見ていたと確信出来た。
しかしこの時代はフランケンハイマー、”ジャッカルの日”のフレッド・ジンネマンなどリアルな演出が素晴らしい監督が多くいた、無論ベストセラー原作の良さがあって初めて緊迫感ある映画になるのだが、。
ちょっとウィキを覗いたらこの映画、国内では77年7月30日に劇場公開予定だったらしい。それが配給元の東宝へどっかのアホが”爆発物を仕掛けた、上映を中止せよ、”、と脅迫状を送り付け止む無く有楽座以下3館での公開を取りやめたそうだ。その後06年になってやっとDVDデビュー、11年に”午前十時の映画祭”で初上映が実現したらしい、って事はオレはアメリカで見たんだろうな、時期的にも合致するぞ。しかし実に残念な事だ、ちゃんと国内で公開されていたらもっともっと評価は高かったんじゃなかろうか?
この映画ではモサドの工作員に扮したロバート・ショウが僅かな手掛かりを頼りに顔の見えないテロの首謀者を追って行くあたりは見応え充分。先の”ジャッカル”に通じる展開だ。今のように携帯電話もなくPC経由でネット検索も出来ないし全ては頭と足を使って謎の犯人に辿り着く、イヤ、手繰り寄せると言う方法っきゃないのだ。気が付いたら143分後、手にしっかり汗を握っていた、、”手に汗を握る”、うん、この言い方は実に的を得ている。