今日は禁断のコピペです。やっぱり二刀流は難しい、、あっちのブログへアップしているとこっちが疎かになるし、、最初はちゃんと話題を区別して、と思っていたもののそもそも映画を見てないのでこりゃ看板に偽りアリ、どうにもネタが出て来ないのです。
それに今日は内科医に呼び出されているので雪道をトボトボ行かなくてはならない。仮にこのコピペ記事が明日もこのままだったら検査結果が悪かったと思ってください。
これはシリーズもの、”オールド・シティー・パラダイス”の第三弾かな？ 先日古いパスポートと運転免許証が出て来たので何気なく眺めていたらニュージーランドのクライストチャーチ（Christchurch）と言う街に６０年代の後半に行っていた事を思い出した。最初はインバーカーギルと言う一番南極に近いこじんまりした街に３週間滞在しそれからダニーデンを経由してクライトチャーチへ、、そこに一年も住み着いていた。
２０１１年、にのちに”カンタベリー地震”と名付けられ一躍その市の名前が世界中に広まったのでご存知の方も多いと思うが当時はニュージーランドの南島で一番大きい都市、北島のオークランドやウェリントンに次ぐ都会だった。全島合わせても人口が僅か４５０万人で羊の方が断然多いとは長年言われているが、まあしかし当時はのんびりした街でその中心部、コロンボ通りに下宿屋を見つけ毎朝自転車で３０分程の道程を皮革なめし工場へ修行に行っていた。その工場では主に当時は流行っていたムートンと呼ばれる羊の毛付き敷物を生産していたのだが私の目的は牛、羊、豚などのなめし技術を学ぶ事とスエード（裏革）の製法がメインだった。
市の中心部にあるカテードラル・スクエアー、震災で大打撃を受けたが今は立派に再建されているらしい、。
冬場には雪は降らなかったが実に寒かった、、自転車に乗って工場へ着くと鼻水がつららになりそう、、(笑)。そんなだったが春にはエイボン河の畔にはしっかり桜が満開になるしかなり日本に近い季節感だったかも知れない。下宿屋のおばちゃんがとても良い人でこの年に初めてラム料理なるものを味わった気がする。でも、、食事の後にお皿を洗うんだが泡だらけのまま皿を乾かすのだ。お湯は無論出るのだが一切洗剤を洗い流さないのには最後まで馴染めなかった、、まあ同じことを後年オーストラリアでも経験したんだが、。
中心部を流れるエイボン・リバー、春には畔にある桜が満開になる。
最初の３週間を過ごしたインバーカーギル、此処は映画、”世界最速のインディアン”でアンソニー・ホプキンズ扮するバート・マンローの出生地だ。当時彼も同じ街の青空の下でバイクの整備に余念がなかったんだと思うと何となく胸が熱くなる。しかし私が居た場所は屠畜場内の簡易宿舎、そこで季節労働者と一緒に寝起きをしていた。生活するには三食賄いつきで自分でやる必要もない、それは楽だったが毎晩囲われている牛が翌日の自分の運命を知ってか”モーモー、、”と普段と違う鳴き方が深夜から明け方まで続くのだ。これは凄く辛かった、、仲間はすっかりマヒしているようだったがそれでも映画、”ノーカントリー”でアントン・シガーが使っていたような”ボルト銃”を毎日綺麗に手入れしていたのはちょっと怖かったな
そしてそのクライストチャーチで最初、工場長に”Ｔｅａ”へ招かれた。ヘンな時間だな、、っと思いつつ早めに夕食を済ませ自転車で出掛けると、、あんりゃラム料理から日本風なのかご飯に味噌汁もどきのスープまでフルコースの大盤振る舞いだった。参ったなぁ～、こっちはもう晩飯は食っているし腹がいっぱいなんだが、、。するとその工場長の奥さんが私の表情から察したようで旦那さんに”アナタ、Ｔｅａって言ったんでしょ？”旦那さんは目を白黒していたがこのＴｅａと言うのは日本やアメリカで考えるような”お茶”ではなくてちゃんとした”晩餐”って事だったんだ。別にニュージーランドの専売特許じゃなくてイギリスでも以前はそう表現していたらしい、それが判って大笑いだった。
当時は回転すし屋は勿論、レストランもないし日本の食料品なんかは一切手に入らなかった。たまに日本の漁船が入港し味噌や醤油は手に入るとか聞いたがそんな土地でも戦争花嫁さんと呼ばれた日本人女性が逞しく住んでいた。チャイナタウンも無かったのでスパゲッティを使って醤油出汁で汁そばを食べるとか言われた時はびっくりしたが古米らしきお米を使ってチャーハンを作ると自然とパラパラになって想像以上に美味しい事にも気が付いた。
そんなで気が付いたらビザの有効期限が迫っていた、あっと言う間の修行期間でした、。でも帰国後、ホテル屋になってしまったのでこの一年間の修行と苦労は泡と消えてしまいました。クライストチャーチの空に残して来たスーザンとドリスはどうしているんだろうか？？
