”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ウィンド・リバー”(17年)

昨日は”スリー・リバース”、今日は”ウィンド・リバー”(原題は”Wind River”)とこの所見てる邦題には”スリー”か”リバー”が付く、、もっと以前には”Wild River"、とか"River Wild”ってのもあったしマリリン・モンロー主演で”River of No Return”なんてのもあったような?でもタイトルを馬鹿にしちゃいかんぜ、、今回のリバーはなかなかの映画で、内角を鋭く抉った快速球だった。

映画の背景はアメリカはワイオミング州、めっちゃ寒そうな広大な大地、言われなきゃアラスカかと思ってしまう。更に珍しいのはインディアンの居留地先住民族として追いやられた人達の貧し気な生活がしっかりと描かれている。

 

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"Wind River"

主演にはジェレミー・レナーがこの地でハンターとして生計を立てているコリー役、そしてただ一人都会から応援隊として送られて来るのがジェーン(エリザベス・オルセンヴェラ・ファーミガの身内かと見間違える)。

ジャンルとしては殺人犯を追う犯罪捜査モノでその異質な殺人が寒い背景と妙にマッチしてこりゃなかなかの秀作だった。しかもこんな土地へ追い込まれた先住民をしっかりと描いているので最後までダレることなく楽しめた。

以下、ウィキにはこんな風に書かれていた、;

 

ワイオミング州ウインド・リバー・インディアン居留地FWS(合衆国魚類野生生物局)のハンター、コリーは雪山に囲まれた雪原の中で、ネイティブ・アメリカンの少女ナタリーの死体を発見した。

BIA(インディアン部族警察)署長は、FBIに捜査を依頼するが、派遣されて来たのは新人捜査官のジェーン1人だった。ジェーンは不慣れで過酷な環境での捜査に難渋し、コリーに捜査への協力を依頼する。

検死を行うと裂傷やレイプ痕があり、殺人の可能性が高いが、死因は冷気を吸ったことによる、肺の出血と窒息死であり他殺とは断定されなかった。 捜査を進めて行くと、ナタリーが極寒の中を10キロもの距離を裸足で逃げていたことが分かり、さらに数日後にはナタリーの恋人だったマットの遺体が森の中で見つかる。

謎は深まるが、コリー、ジェーンらはマットの勤務先である、掘削地の警備員たちに目星をつけるが、2人は真実とともにネイティブ・アメリカン社会の闇に直面することになる。

 

とまあ書かれた事を読むのは簡単だがそれを映像化しスクリーンに再現するのが一番大変なのさ、。劇中特に近年お気に入り映画の筆頭、”ボーダーライン”風の効果音やら撮影技法が酷使されている事に気が付いた、、さてはと思ったらこの映画で初めて監督デビューをしたテイラー・シェリダンはあっちの映画じゃ脚本を担当していた。

最もあっちが公開されたのは2015年でこっちは2017年、なのでこの初監督作品で手法をそっくり真似たんじゃないのか?それでも評価は変わりませんよ。いや~、満足の☆☆☆1/2でどうでしょう??